
日本とインドは国際競争が激しい宇宙分野で連携する。石破茂首相と来日中のモディ首相の29日の首脳会談に合わせ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とインド宇宙研究機関(ISRO)が文書を取り交わした。「月の水」を探査するためにロケットを打ち上げる計画を進める。
「LUPEX(ルペックス)」という月の水の存在を探る計画にともに取り組む。水は太陽光が当たらない月の南極域に気化せずに残っていると考えられている。発見できれば水素からロケットなどの燃料を作成でき、地球からの補給する必要がなくなる。持続的な宇宙探査活動の可能性が広がる。
水の量と質に関するデータを取得するため、2026年度以降にロケットを打ち上げる。日本の基幹ロケット「H3」にインドが開発した着陸機を搭載する。着陸機で月面に降り立った後、JAXAの探査機で探査する。実現すれば世界初の試みになる。
インドは月面着陸や火星探査などで高度な技術力を持つ。23年に「チャンドラヤーン3号」により月の南極付近への着陸を世界で初めて成功させた。日本はロケット打ち上げで技術力がある。
宇宙探査では中国やロシアの動きも活発だ。中国は月面探査の「嫦娥(じょうが)」計画を始動させ、19年に世界で初めて月の裏側に着陸した。30年代にはロシアと協力して月面に研究ステーションを建設する予定だ。
米国は23年にも探査機「VIPER」という月面探査車を使って氷を見つける計画を予定していた。米航空宇宙局(NASA)が24年に予算超過などによる計画断念を発表した。
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