
【NQNニューヨーク=三輪恭久】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日ぶりに反落して始まり、午前9時35分現在は前日比79ドル17セント安の4万5557ドル73セントで推移している。ハイテク株を中心に売りが出ており、投資家心理の重荷となっている。前日に最高値を更新した後で主力株の一部は利益確定の売りも出やすい。
中国のアリババ集団が新しい人工知能(AI)向け半導体を開発したと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが29日報じた。中国がAI半導体の国産化を進める一環とみられる。米半導体大手の逆風になるとの見方から、エヌビディアが下落している。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体のマーベル・テクノロジーが大幅安で始まった。28日夕に発表した2025年5〜7月期決算では売上高が大幅に増えたものの、8〜10月期の売上高見通しが市場予想に届かず、嫌気した売りが出ている。
四半期決算を発表したサーバーなどを手掛けるデル・テクノロジーズも下落しており、他のハイテク関連株の売りに波及している面がある。
米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測は米株相場を下支えする。ウォラー理事は28日夜の講演で、労働市場が悪化する可能性が高まっているなどとして、リスク管理の観点から「利下げをするべきだ」と述べ、9月の利下げを支持する考えを示した。
29日発表の7月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.2%上昇と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想に一致した。食品とエネルギーを除くコア指数も市場予想と同じだった。FRBが9月に利下げを再開するとの市場の見方を支える内容で、投資家の警戒がいったん薄れた。
その他のダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーが下落している。前日夕に2025年12月期通期の関税引き上げによる影響が15億〜18億ドル程度になりそうだと発表した。従来予想の13億〜15億ドルほどから引き上げた。調整後の売上高営業利益率が予想の下限近くになるとの見通しも示し、売り材料となっている。
マイクロソフトやIBM、ボーイングが安い。半面、メルクやナイキ、アメリカン・エキスプレスが上昇している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落して始まった。半導体のブロードコムやメタプラットフォームズなどが下落している。
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