米国とカナダの国境に立つ両国の国旗=ロイター

【ニューヨーク=竹内弘文】カナダ統計局が29日発表した2025年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)は前期比年率で1.6%減った。マイナス成長は23年7〜9月期以来、7四半期ぶり。米政府がカナダに課す関税により輸出が急減し成長率は1〜3月期の2.0%増から大幅に押し下げられた。

4〜6月期の輸出は同27%減となり、QUICK・ファクトセットのデータによると新型コロナウイルス感染拡大初期の20年4〜6月期(51%減)以来の減少率を記録した。輸入も同5%減った。輸出から輸入を差し引いた「純輸出」は成長率を約8ポイント押し下げた。

トランプ米政権は3月、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)適合品などを除き、カナダからの輸入品に25%の追加関税を決定した。事前の駆け込みの反動もあり輸出が急減した。米政府は8月から追加関税を35%へ引き上げた。

カナダ銀行(中央銀行)が7月に発表した金融政策リポートでは、米政府の関税動向で3パターンの経済見通しを示し、いずれも4〜6月期の成長率マイナス転落を予測していた。ただ、1.6%のマイナス成長はファクトセット集計の市場予想(約0.5%のマイナス成長)を下回った。

米東部時間午前8時30分に統計が発表された直後、カナダドル安がやや進み、一時1米ドル=1.3779カナダドルと発表前の水準に比べて0.2%程度下落した。その後は切り返し、午前11時30分時点では発表前を上回る水準で推移している。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。