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ウクライナ ロシア国内の製油所攻撃に重点

ウクライナ情勢をめぐって、ロシア軍は、東部や南部を中心に攻勢を強め、占領地の拡大を図っているのに対してウクライナ軍は、無人機を使ってロシア国内にある製油所などへの攻撃を続けています。

こうした攻撃のねらいに関して、ウクライナ国防省の情報総局のイェリン報道官は8月下旬、NHKのインタビューに対し、「戦争は技術がすべてで、技術には燃料が欠かせない」と述べ、兵器の運用に必要な燃料の供給をたつなどしてロシア軍の戦争を継続する能力をそぐことに重点を置く考えを示しました。

また、「この攻撃のもう1つの重要な要素は、イメージの低下だ。ロシア国民や全世界に対してロシア人もぜい弱であると示すことができる」と述べました。

そして、イェリン報道官は「われわれは最後まで戦い続ける」とした上で、「これまで届かなかった場所にも時間がたてば必ず届くと確信している」と述べ、無人機やミサイルの開発を進めるなどしてロシア領内の奥深くへの攻撃を強化する姿勢を強調しました。

インドのモディ首相 プーチン大統領と会談

インドのモディ首相は1日、訪問先の中国の天津でロシアのプーチン大統領と会談しました。

会談の冒頭、プーチン大統領が「ロシアとインドは何十年にもわたって友好的で信頼関係のある特別な関係を維持してきた」と述べたのに対し、モディ首相は「両国の緊密な協力関係は、世界の平和や安定、繁栄にも重要だ」と応じました。

そのうえで、モディ首相はウクライナ情勢に関して、「最近の和平に向けた取り組みを歓迎する。すべての当事者が、この問題に対して建設的な姿勢で臨むことを願っている。紛争を一刻も早く終結させ和平を確立する道筋を模索すべきだ」と指摘しました。

モディ首相はこの会談の2日前、8月30日にはウクライナのゼレンスキー大統領と電話で会談したあと、SNSに「いまも続く紛争や和平、安定の回復に向けた取り組みについて意見を交換した。インドはこれらに向けたあらゆる努力を全面的に支持する」と投稿していました。

モディ首相としては、原油などを購入しているロシアとの関係を重視しつつも、ウクライナにも寄り添う姿勢を示した形です。

ウクライナ 停戦後の安全保証めぐり有志連合首脳らが協議へ

フランス大統領府によりますと、停戦後のウクライナの安全を保証するため、部隊を派遣するなどの支援を検討する有志連合の首脳会合を今月4日、パリで開催するということです。

会合には、ウクライナのゼレンスキー大統領も参加し、8月18日にアメリカのトランプ大統領などとの間で行われた会合以降の動きやロシア側の対応について協議するということです。

ゼレンスキー大統領は8月29日、安全の保証の主な項目として、資金面を含めた軍の強化、NATOとの協力、それに、ロシアへの制裁の3つを挙げ、ヨーロッパ各国などと首脳レベルで協議したいという考えを示しています。

マクロン大統領は1日、SNSに投稿し、パリでの会合に向け、NATOのルッテ事務総長と会談したことを明らかにした上で、NATOとも連携しながらウクライナに対する強固な安全の保証を確保するため取り組んでいく考えを改めて強調しました。

ウクライナ東部から避難の生徒たち 約3年半ぶりの対面授業

ウクライナ東部ドネツク州の都市マリウポリは、2022年5月にロシア軍に掌握され、各地に避難した生徒たちは学校の授業をオンラインで受けてきました。

首都キーウでは新学期初日の1日、マリウポリの2つの学校の15歳から17歳の生徒を対象に、大学の教室を使って対面での授業が始まり、15人の生徒が出席しました。

多くの生徒にとって、母校の同級生や教員たちとの対面での授業はおよそ3年半ぶりで、久しぶりの再会を喜ぶ様子も見られました。

一方、授業中に防空警報が鳴り、全員で急いでシェルターに避難する場面もありました。

16歳の男子生徒は「同じクラスだった友人は国外に避難したので、友人をつくることが1つの目標です」と話していました。

また、別の16歳の男子生徒は「マリウポリの学校はロシア軍に破壊されてしまいましたが、街が解放されれば戻って勉強したい」と話していました。

校長を務める女性は「長い間、この日を夢見てきました。子どもたちと再会できたことは、私たちにとって何よりも大事なことです」と喜びをかみしめていました。

ウクライナ情勢 ロシアによる軍事侵攻 最新情報・解説 - NHK特設サイト

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