首都ワシントンの住民は連邦地方裁判所近くでトランプ政権に対する抗議活動を起こした(15日)=AP

【ワシントン=野一色遥花】米首都ワシントン(コロンビア特別区)のブライアン・シュワルブ司法長官は15日、ワシントン警察を連邦政府の指揮下に置くのは違法だとしてトランプ米大統領やパム・ボンディ司法長官らを提訴した。トランプ氏が11日署名した大統領令と、ボンディ氏が14日にワシントンのバウザー市長に求めた人事案などを巡って、ワシントンの連邦地裁に訴訟を提起した。

大統領令はワシントンを特別区と指定する「ホーム・ルール」法の740条を行使し、ワシントン警察を連邦政府の指揮下に置くという内容だ。同法740条は、米大統領が「必要で適切」と判断した緊急時に、首都内の警察を一時的に掌握できる権限を与えている。トランプ氏は歴代大統領で初めて、740条の行使を決めていた。

一方、ボンディ氏は14日、米麻薬取締局(DEA)のテリー・コール長官をワシントン警察の臨時長官として指名する人事を明らかにしていた。ワシントン警察が移民当局の取り締まりに協力することや、公共の場に無許可でテントを構える人を摘発することを求めていた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、ワシントンの連邦地裁で米東部時間15日午後2時ごろから、訴訟の審議が始まった。

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