ネパールの首都カトマンズで、旗を振り抗議するデモ参加者(8日)=ロイター

【ニューデリー=共同】ネパール政府は8日までに、フェイスブックなど主要なSNSの使用を禁じた。運営する各社が必要な手続きを怠ったことを理由としている。首都カトマンズや地方都市で8日、政府への大規模な抗議デモが発生。国営テレビによると、警察との衝突で参加者計16人が死亡、数百人が負傷した。

警察によると、カトマンズのデモには若者を中心に5千人以上が参加。SNS禁止措置の撤回やオリ首相の退陣を主張し、中心部を行進した。一部は警察が設置したバリケードの突破や議会庁舎への侵入を試みた。警察は放水銃や催涙ガスを使ったほか、数百発のゴム弾を撃った。一部の地域には一時的な外出禁止令が出された。

政府はSNSの運営各社に苦情対応担当の登録を求めていたが、これを怠ったとして4日からフェイスブックやインスタグラム、ユーチューブといった26のSNSや投稿サイトなどの使用を禁止した。

デモでは学校の制服を着た参加者も目立った。ユブラジ・タパさん(27)は「政府は汚職がひどく、私たちがソーシャルメディアで不満を表明し始めたら禁止に乗り出した。こんな政府は倒したい」と憤りをあらわにした。

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