記者会見する池田学長(左から2人目)=県庁で2025年9月26日午後2時36分、有田浩子撮影

 宇都宮大学は26日、池田宰学長らが県庁で記者会見した。来春から農学部を抜本的に見直し4学科に再編するとともに、大学院(博士前期課程)に「総合情報学専攻」を新設することを明らかにした。地域産業界のニーズに応えるとともに受験生の農学部への関心を高めることを目指す。

 農学部(5学科)はこれまで小規模な改編にとどまっていたが、全体を見直した。「地域に資する大学を目指しているがカリキュラムの面では弱かった。『食』は地域のニーズが高いのに対応できていなかったところがある」(山根健治・農学部長)として、4年前から検討してきた。

 フロンティア食品科学科▽生物生産イノベーション科学科▽環境システム科学科▽エコロジカル社会経済学科――に再編。学部共通の農学リテラシー科目の充実や、農場などでスマート化、DX化を実践的に学べるようにしていくという。定員180人に変更はない。

 大学院の「総合情報学専攻」は、地域をキーワードに分野横断的な教育研究を推進する地域創生科学研究科に位置づけた。同専攻の定員は61人。

 昨年、同大にデータサイエンス経営学部が新設されたばかりだが、卒業生輩出前に設置されることになる。DXの進展に伴い、デジタル人材の育成は急務だとして、社会人のリスキリング、リカレント教育の場として、地域から要望が高まっていた。【有田浩子】

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