写真はイメージです OrnaW/Pixabay

<赤ちゃんを抱いたまま飛行機に搭乗した女性が、前の席に座る乗客の行為を批判。その現場の様子を動画に撮って公開したが、SNSでは激しい議論が起きることに>

3人の子供を持つ母親が、9時間のフライト中に前の座席の乗客から「迷惑行為」をされたとし、その現場を撮影した動画を投稿した。オーストラリアのシドニーに住むビアンカは、自身のTikTokアカウント「@TravelWithKids3」に動画を投稿。そこには、彼女が一番年下の子供を抱っこしながら飛行機に搭乗していた時に起きた出来事が記録されている。

■【動画】「子供がいるのに...」 飛行機内の「迷惑行為」を動画撮影して女性が告発...「考えがおかしい」SNS呆れ

「この映像は、末っ子がまだ生後数カ月だった頃のフライトで撮影したもの」と、ビアンカは本誌に語った。規則によれば、2歳未満の幼児は大人の膝の上に座れば無料で搭乗できるケースがある。

しかし、ビアンカにとってこの搭乗方法には問題があった。動画には、彼女の前に座っている乗客がフライト中ずっと座席をリクライニングで倒していたため、彼女と赤ん坊のスペースがさらに狭まってしまった状況が映し出されている。

「ただでさえ赤ちゃんを膝に乗せて飛行機に乗るのは大変なのに......。さらに(前の席の)誰かが私のスペースに座席を乱暴に倒してきた」と、ビアンカは動画のキャプションに記している。

ビアンカがこの動画をシェアしたのは、SNS上で同じような不満を持つ親たちの声を見たことがきっかけだった。「わずかな快適さのために、後ろの人に不快な思いをさせることに本当に意味があるのか」と彼女は言う。

彼女がこうした経験をしたのは今回が初めてではなかった。「国内線にも国際線にも何度も乗っているけれど、こうしたことはこのフライトに限った話ではない」

「同じ金額を払っているのに、なぜこちらが我慢を?」

TikTokに投稿されたこの動画は大きな反響を呼んだが、ビアンカの意見に賛同する声は多くはなかった。「私たちも同じ金額を払ってるのに、あなたたちが快適になるためにこちらが不便を強いられなければいけないの?」「それはあなたの問題で、前の席の人には何の問題もない」といった意見が多かったのだ。

この反応は、子供を連れての飛行機利用がいかに議論の分かれるテーマであるかを改めて浮き彫りにしている。本誌が行った調査では、アメリカの成人の大多数が飛行機に「子供禁止エリア」を設置することに賛成しているとの結果が出た。

とはいえ、ビアンカに理解を示す声も寄せられている。「リクライニング機能はもう廃止すべき。トラブルしか生まない」と書き込むユーザーもいた。

ビアンカ自身、座席のリクライニング機能そのものに否定的なわけではなく、長距離便や夜間フライトなどでは利用するのも理解できるとしている。ただ、もう少し配慮すべき場面もあるのではないかというのが彼女の考えだ。

「特に大変なのは、離陸した瞬間から着陸準備までずっと前の座席を倒されることだ。赤ちゃんを抱っこしていると、食事するのも、あやすのも、トイレに立つのも本当に大変になる」と彼女は言う。「床に落ちたものを拾うために手を伸ばすこともできない」

「前の席の人が一度振り返って赤ちゃんがいることに気付き、『大丈夫ですか?』と声をかけてくれるだけでもすごくありがたい」とビアンカは言う。「そういう人は大抵、食事の時間にはちゃんと席を戻してくれる。そういう配慮があると、こちらも全然気にならない」

しかし動画に寄せられた賛否両論のコメントを見る限り、この問題はまだまだ簡単には解決しそうになさそうだ。


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