
永久磁石のうち最も強力とされる「ネオジム磁石」を開発した佐川真人・大同特殊鋼顧問(82)が9月30日、名古屋市中村区の名城大付属高で全校生徒約2000人に講演した。佐川氏は名城大特任教授も務めており、「目標を達成するまで挑戦し続ければ、いつか希望はかなう」と呼びかけた。
佐川氏は住友特殊金属(現・プロテリアル)の主任研究員だった1982年、鉄に希土類元素(レアアース)のネオジムを加えた合金による永久磁石(ネオジム磁石)を開発。2022年には工学会のノーベル賞とされる「エリザベス女王工学賞」の受賞者に選ばれた。

ネオジム磁石は電気自動車やエアコンなど幅広く活用され、今や生活に不可欠な存在。佐川氏は講演で「ネオジム磁石ができたことでハードディスクは非常に小さくなり、IT時代が始まった」と語った。
成功の秘訣(ひけつ)を「考えて、考えて、考える。どんな仕事でも、考える能力のある人が成功する」と語り、生徒の疑問にも答えていた。【川瀬慎一朗】
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