
2022年8月の豪雨で被災し、一部区間で運休が続くJR米坂線の米沢駅(山形県米沢市)と坂町駅(新潟県村上市)間を歩くイベント「テクテク100」が9月27、28の両日に初めて開かれ、早期復旧を願う参加者たちが約94キロの道のりを2日間で踏破した。
米坂線は、全区間の約7割にあたる今泉(山形県長井市)―坂町駅間で3年以上にわたって運休しているが、JR東日本は利用者数の大幅改善は見込めないとして、単独での復旧は困難との姿勢だ。

イベントは、米坂線の復旧に向けた署名活動などに取り組む「NPO法人えき・まちネットこまつ」(山形県川西町)などが主催。山形、新潟両県などから計44人が参加し、それぞれが希望した区間を歩いた。
1日目は米沢駅を早朝に出発。途中駅を経由しながら、羽前沼沢駅(山形県小国町)まで歩いた。2日目は羽前沼沢駅を出て、山間部にある県境を越えて新潟県側に入り、雑草に覆われた線路と並行する国道113号などを進んだ。越後下関駅(関川村)や越後大島駅(同)を経て、坂町駅には午後6時半すぎに到着した。
伊佐領駅(山形県小国町)から坂町駅まで歩いた元関川村長の平田大六さん(91)は「くたびれました。早く米坂線に乗りたいです」と話した。NPOの江本一男理事長(72)は「この路線をなくしてはいけないという思いで歩いた。トンネルや橋りょうなど素晴らしい所があると確認できた。山形と新潟で団結し、復旧に向けて頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。【神崎修一】
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