
犬は家族の人生に寄り添ってくれる(写真はイメージです) Priscilla Du Preez-Unsplash
<7歳になる直前に亡くなったレクシーちゃんと、彼女に最期まで寄り添ったセラピー犬のマックスは、互いにかけがえのない存在だった>
カナダのビクトリア州に暮らす一匹の犬が、人々の心を揺さぶっている。5年前に亡くなった幼い飼い主を、今も待ち続けているからだ。
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飼い主のトロイ・タウンシンさん(50)とシェリル=リンさん(46)は、7歳の誕生日を迎える数週間前に亡くなった娘のレクシーちゃんに捧げるインスタグラムのアカウント(@memydadandblau)に、ある動画を投稿した。
そこには、レクシーちゃんのセラピー犬だった12歳のマックスが、彼女を探しに寝室へ駆け込んでいく姿が映されている。
「レクシーが亡くなった後も、マックスはセラピー犬であり続け、私たち家族全員にとっての心の支えになった」とシェリル=リンさんは本誌に語った。「娘の葬儀にも参列したから、マックスも彼女の死を理解していると思う。それでも彼女を探すのをやめない。マックスは私たち以上に彼女の存在を感じているようだ」
レクシーちゃんは、「ブラウ症候群」という希少な遺伝子疾患をもって生まれた。この病気は、遺伝子の突然変異が原因で、関節や皮膚、目、臓器にまで、体中に痛みを伴う炎症を引き起こす。
「レクシーは毎日痛みに苦しんでいたにもかかわらず、それをほとんど表に出すことはなかった」とトロイさんは言う。「親しい友人や家族でさえ、彼女がどれほど苦しんでいるか気づいていなかった。人々は彼女を、カリスマ性があって聡明で、面白く、活発な女の子だと見ていた」
2019年10月、レクシーちゃんは7歳の誕生日の直前、突然重篤な状態に陥った。そして入院から3日後、息を引き取った。
マックスは、レクシーちゃんが4歳のときに家族に迎えられた。「マックスを飼い始めて最初の夜、レクシーは痛みで泣きながら起きた」とトロイさんは当時を振り返る。「様子を見に行くと、マックスはレクシーの顔に自分の顔を近づけ、何が原因かを知ろうとしていた。レクシーはマックスを見ると、泣きながらもクスクスと笑い始めた。そのとき、マックスを引き取った私たちの決断が正しかったと確信した。彼女にとって最高の犬だった」
こうしてレクシーちゃんとマックスは、かけがえのない存在となった。マックスは、レクシーちゃんの痛みや注射、入院生活の苦痛を和らげ、辛い日には歩くのを手伝い、長い夜は彼女の隣に寄り添った。
タウンシン夫妻が投稿した動画は、インスタグラムで230万回ほど再生され、大きな反響を呼んでいる。
動画を撮影した日、外出先から家に到着するやいなや、マックスはレクシーちゃんの部屋へ駆け込んだ。「悲しそうにではなく、興奮して吠え始めた。まるで本当に彼女の姿が見えているようだった」とシェリル=リンさんは言う。
そのとき初めて、彼女はマックスにレクシーちゃんがよく着ていた部屋着を渡した。
「マックスはまっすぐその部屋着の上に乗り、一日中そこにいた」と彼女は語る。「まるで、そこにいるレクシーのそばにいたかったかのようだった」
インスタグラムには、家族への応援メッセージが殺到した。あるユーザーは、「心が張り裂けそうだ。ご両親の悲しみは想像もつかない。犬は本当に素晴らしい」と書いた。
「この犬はなんて美しくて忠実な心を持っているの」と別のユーザーはコメントしている。
マックスは、家族の悲劇を共に乗り越えてきた。シェリル=リンさんは言う。「マックスは、レクシーの生涯、最も困難な瞬間から最も幸せな瞬間まで、すべてを見ていた。そして、私たち家族がレクシーを思いながら行ってきたすべてのことを見守ってくれている」
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