
ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった坂口志文・大阪大特任教授の研究は、成人T細胞白血病(ATL)という特殊な白血病の治療に役立つことが期待されている。
患者らの支援活動をするNPO法人「スマイルリボン」(鹿児島市)の菅付加代子代表理事(68)は「受賞が治療につながることをとても期待している。救われる人はいっぱいいると思う。(研究は)患者にとってもロマンがある」と喜んだ。

菅付代表理事は、ATLの原因となる「ヒトT細胞白血病ウイルス1型」(HTLV―1)によって引き起こされる脊髄(せきずい)症(HAM)の患者。33歳の時に輸血が原因で発症し、現在は車椅子を使って生活している。
NPO法人は、HTLV―1やそれが原因となる病気の啓発活動のほか、国に治療薬の研究推進を求めてきた。坂口特任教授とは面識がないが、研究内容には注目してきた。受賞決定は交流サイト(SNS)の投稿を見て知ったといい、「まさか受賞するなんて」と驚いた様子だった。【長岡健太郎】
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