副賞のジャーキーを受け取るティルダと田中謙次巡査長(左端)=岩見沢署で2025年10月6日午前10時58分、谷口拓未撮影

 行方不明者を迅速に発見して人命救助に貢献したとして北海道警岩見沢署は6日、警察犬のティルダ・フォン・レーベンに表彰状とビーフジャーキー、砂肝ジャーキーを贈った。授与式では緊張したように「クウン」と鳴く場面もあったが、コンビを組む道警鑑識課の田中謙次巡査長(36)にジャーキーをもらい、一緒にボール遊びをすると元気に喜んでいた。

 ティルダは5歳の雌で、2021年から事件捜査担当として活動。これまでの出動は約550回に上る。好奇心旺盛で、今春から担当の田中巡査長らによると「頑張り屋さん」。普段は正式名称ではなく、「うるみ」の愛称で親しまれている。

北海道岩見沢市

 道警によると、北海道岩見沢市内で9月17日深夜、90代男性が行方不明になった。署は捜索と並行して警察犬の出動を要請。北海道札幌市から駆けつけたティルダは日用品で男性の匂いを覚えて歩を進めると間もなく立ち止まり、一方向を注視した。

 田中巡査長らが懐中電灯を向けると、民家前に倒れて声を上げている男性を発見、保護した。街灯のない暗闇だったが、約5分で見つける早業だった。

 小谷学署長から表彰状を受け、田中巡査長は「頑張った結果がつながりましたね」とティルダをなでた。【谷口拓未】

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