大和川河川敷の草を食べる子ヌートリア=王寺町で2020年10月、熊谷仁志撮影

 かわいいカピバラとちゃうで――。奈良県生駒市は特定外来生物ヌートリアへの注意を呼びかけるチラシを作り、市のホームページに掲載した。市内での目撃は数年前からあるが、最近は子どもが関心を寄せ危ないとの声もあった。このため、子どもにも注意を引く形で触らないように呼びかける内容にしている。

 ヌートリアは南米原産の大型ネズミ。全国的には深刻な農作物被害も報告されている。県内の大和川水系では、大阪府側から侵入したとみられ、府県境の王寺町は2019年に初めて注意を呼びかけた。その後も川沿いに生息域を奈良盆地に拡大。源流域に近い盆地南東部の桜井市は24年にホームページで注意喚起を始めた。

生駒市が作製したチラシのデータ

 一方、支流の竜田川沿いに北上したとみられるヌートリアは、22年ごろから生駒市南部での目撃情報が寄せられるようになった。市農林課の担当者によると、最近は市役所に近い市中心部からも情報があり、川沿いの子ども関連の施設から「子どもが関心を持っている」との声も届き始めたという。

 市は要望に応じてチラシを印刷して配布。捕獲用の檻(おり)を無償で貸し出している。問い合わせは市農林課(0743・74・1111)。【熊谷仁志】

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