29シーズン連続で渡来し、小雨が降る中、元気に飛ぶオオワシ「山本山のおばあちゃん」=長浜市湖北町で、長谷川隆広撮影

 「山本山のおばあちゃん」の愛称で親しまれる雌のオオワシが9日、長浜市湖北町の山本山(標高324メートル)に渡来した。記録が残る2002~03年シーズン以降で最も早く、昨年より12日早かった。例年、2月下旬ごろまで滞在する。

 湖北野鳥センターが、翼下面の模様などから毎年渡来しているオオワシと同一個体だと確認した。このオオワシは1997~98年シーズン(98年1月)に初めて湖北で発見され、今季で29シーズン連続の渡来となる。

 午前11時48分に山本山の枯れ木に止まっている姿を愛鳥家が発見した。この日は雨が降るなど天候が悪く、前日までに渡来していた可能性もある。さっそく駆け付けたファンの前で、山本山周辺や琵琶湖上空を飛び、健在ぶりを示していた。

 オオワシは国の天然記念物で体長約1メートル、翼を広げると約2.5メートルにもなる国内最大級の猛禽(もうきん)類。ロシアのカムチャツカ半島を含むオホーツク海沿岸部で繁殖し、主に北日本や中国、朝鮮半島などで越冬する。【長谷川隆広】

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