少子高齢化の進展や人工知能(AI)の進化が「弔いのカタチ」を変えようとしています。墓じまいが進み、故人の冥福を祈る場所が失われる中、AIやメタバースを活用して故人と向き合う場を作る「Death(デス)テック」が登場。遺族らが故人と思い出の地を巡る「旅行葬」などの新たなサービスも広がっています。弔いの多様化に迫る「多死国家のリアル」のまとめ読みです。

弔いのカタチ変える「Deathテック」 少子化でお墓もう守れない


2万基以上が並ぶ経王寺の墓石安置所(三重県熊野市)=一部画像処理しています
家の墓を解体し撤去する「墓じまい」が加速している。墓じまいを含む改葬は2023年度に16万6886件。死亡数がピークを迎える40年度は約30万基が消える可能性がある。少子化で墓を守り継ぐのが難しくなり、人工知能(AI)などを使った「Death(デス)テック」が弔いのカタチを変えようとしている。…続きを読む

ゆかりの地へ「旅行葬」、霊きゅう車で故人と思い出巡り


ひつぎに納めた遺体と一緒に思い出の地を旅する。そんな新たな葬送の形が広がってきた。霊きゅう車やマイクロバスにひつぎを載せて、遺族や友人とともにゆかりの地を巡る「旅行葬」だ。病気や老衰で生前に果たせなかった帰省や旅行の願いをかなえ、心を込めた最後のお別れができると注目を集めている。…続きを読む

遺体をきれいに保つエンバーミング、10年で2.6倍 火葬待ち深刻化で


遺体に防腐処置を施して衛生的に保全する「エンバーミング」が広がっている。2024年の処置件数は10年前の2.6倍に上った。死者数が増え各地で「火葬待ち」が生じていることや、弔いの多様化などが背景にある。国による法規制がないうえ、専門の技術者不足など課題も多い。…続きを読む

【「多死国家のリアル」これまでの記事】

  • ・「遺体取り違え」葬儀会社で相次ぐ 火葬後に判明も、現場で何が
  • ・もしもに備え、終活情報を自治体に登録 遺言の場所や緊急連絡先
  • ・「同居の孤独死」老老介護の果て 5年900件は氷山の一角
  • ・徳川慶喜も?消えゆく「偉人たちの墓」 広がる墓じまい
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