北海道苫前町の猟友会が、箱わなに仕掛けたシカ肉を食べようとする推定体重400キロ超の巨大なヒグマの動画を撮影した。ヒグマが重さ300キロの金属製の箱わなを倒す様子が確認できた。このヒグマは駆除できていない。
苫前町猟友会によると、8日に町内の農家から「家をぐるっと1周するようにヒグマの足跡が残っている」と相談を受け、11日昼過ぎに出没場所の近くに箱わな(長さ約3・1メートル、高さ約1メートル、幅約80センチ)とセンサーカメラを設置した。
映像に映っていたのは、雄のヒグマ(推定体重400キロ超、体長約1・9メートル)。雪が降る中、ヒグマは11日夕方に姿を見せ、12日午前1時ごろにも再び現れた。仕掛けられたシカ肉を食べようと、わなを揺さぶって倒す様子を捉えていた。
ヒグマはわなの外に落ちたシカ肉を食べ、わなにかかることなく立ち去った。
苫前町猟友会の猟師、林豊行さん(76)によると、わなはL字形の鉄板付きアンカーで4カ所固定し、人間2、3人ではびくとも動かないようにしていた。
林さんは「わなの入り口に顔を突っ込むそぶりさえ見せない、賢いクマだった」と話した。ヒグマの大きさから、飢えてうろついている可能性は低いとみている。【伊藤遥】
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