京都市動物園(京都市左京区)で24日午前8時10分ごろ、ニシゴリラの赤ちゃんが誕生した。同園でのニシゴリラ誕生は6年ぶり6回目、国内では20回目となった。赤ちゃんは母親にしっかりしがみつき、母子ともに状態は安定しているという。赤ちゃんの性別はまだ判明していない。
父モモタロウ(25歳)と母ゲンキ(39歳)の第3子。室内の観察用カメラがとらえた映像には、ゲンキが赤ちゃんを大事そうになでる様子や、兄キンタロウが隣室から母子を見ている姿が映っている。京都市動物園は授乳状況などを確認しながら、赤ちゃんの公開日を決める。
同園によると、西アフリカの熱帯雨林に生息するニシゴリラは、環境破壊と密猟により個体数が減少。絶滅の恐れがあり、ワシントン条約で特に厳重に取引が規制されている。日本国内では6施設に計19頭(10月31日現在)しか飼育されておらず、繁殖が大きな課題となっていた。
生態が徐々に明らかになり、同園は飼育環境を野生に近づけるなどの工夫をしてきた。これまでに国内初の3世代にわたる繁殖、日本生まれペアによる初繁殖に成功している。10月にはモモタロウとゲンキの第1子の雄ゲンタロウが上野動物園(東京都)に移り、東山動物園(名古屋市)から11月に移送された雌アニーとの繁殖を目指している。アニーの父は「イケメンゴリラ」として知られるシャバーニ。【水谷怜央那】
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