養老鉄道(岐阜県大垣市)の駅係員が無免許で営業列車を運転していた問題で、同社は25日、運転業務を統括する「運転管理者」の課長を解任し、新任者に交代したと発表した。運転管理者については、国土交通省が鉄道事業法に基づいて課長を解任するよう命じる行政処分の手続きに入っていた。

 養老鉄道によると、20代男性の駅係員は6月6日と7月6日の2回、岐阜県内の養老線で乗務した際、無免許で列車(ともに乗客約10人)を計16分間運転した。

 運転管理者の解任は21日付で、同社は「今後二度とこのような事態が発生しないよう、安全管理体制の総点検や社員への教育・指導を徹底し、信頼の回復に努めてまいります」としている。

 鉄道事業法に基づく解任命令は、輸送の安全確保に著しく支障を及ぼすおそれがある場合に出される行政処分。国交省によると、これまで命令が出たのは、検査データの改ざんなどが発覚した2014年のJR北海道のみという。

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