JR東海が建設中のリニア中央新幹線で、機械設備の外観を自動で検査するロボットの試作機を、同社とスズキなどが共同開発したと26日、発表した。
ロボットは、全長1メートル、幅60センチ、高さ90センチ。黄色い車体は、東海道・山陽新幹線の検査車両「ドクターイエロー」をイメージしてデザインされた。
トンネル内の走路や作業通路を自動走行して点検対象の設備に近づき、ロボットアームに取り付けたカメラで設備に傷や変形がないか確認する。画像を送信する通信機器を搭載し、バッテリーが低下すると、自動で充電スポットに移動する。
対象の設備は、運用中の山梨実験線でも多数点在している。作業員が時間をかけて設置場所まで移動する必要があり、狭い場所で身をかがめての目視検査も少なくなかった。将来の労働力不足への対応策として、約1年前から開発に乗り出した。
スズキは、電動車いすやセニアカーなどで培った走行技術をもとに開発中の電動台車を提供。5センチ程度の段差や砂利道でも走行できるのが特徴だ。
JR東海は、来年2月から実証実験をはじめ、将来の実用化を目指す。
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