兵庫県宝塚市が新たな地域福祉の拠点施設を同市売布東の町にある「宝塚福祉コミュニティプラザ」の敷地内に建設する計画を進めている。プラザは、1月に市立病院建て替えに約254億円を寄付した夫婦が私財を投じて整備したもので、新施設についても夫婦が資金面の協力を申し出ている。
夫婦は岡本光一さん(78)と明美さん(76)。11月19日に市と福祉拠点施設づくり協力への覚書を結んだ。新施設について、「年齢、性別、国籍、障害の有無に関わらず、すべての人が集い交流し、多様性を認め合う場」を目指すとしている。夫婦は新施設の建設や周辺整備の費用を寄付する。施設の規模、開設時期、建設費などは市が2026年度以降に検討する。
コミュニティプラザは02年、夫婦が阪神大震災後のボランティア活動を支援するために整備した。公益財団法人が運営し、市立老人福祉センターと大型児童センターの複合施設「フレミラ宝塚」や市社会福祉協議会が運営するボランティアセンターなどが入っている。
事業を発展的に継続していくため、財団は3月に解散し、プラザの敷地(約1万7000平方メートル)は市に無償譲渡した。新施設はこの敷地内に建設される。森臨太郎市長は「地域住民のための身近な総合福祉センター的な役割を期待している」と話している。【関谷徳】
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