受田浩之学長(右)からおごられて喜ぶ学生=高知市の高知大学で2025年12月3日午後2時20分、小林理撮影

 高知大学に全国で初めての「学長おごり自販機」が設置され、3日に「おごり初め」セレモニーが開かれた。学長がポケットマネーで振る舞う「学長コイン」を投入すれば無料で飲み物が受け取れる仕組みで、学生や教職員の間でドリンクを片手に気軽に楽しくコミュニケーションを図ってもらうのが狙いだ。

 同大が連携協定を結んでいるサントリーホールディングスが独自開発した自販機を使う。同社によると、企業の福利厚生向けの「おごり自販機」はあるが、大学に設置されるのは初めてという。

ポケットマネーで渡す学長コインを見せる受田浩之学長=高知市の高知大学で2025年12月3日午後2時34分、小林理撮影

 自販機は学生会館2階の校友会ラウンジに設置され、誰でも利用できる。「おごられ」の希望者は、同フロアにある広報・校友課に行き、学業やスポーツなど公私での目標や成果、おごってもらうことへの感謝の言葉などを職員に報告。動画を撮影してもらい、学長コインを受け取る。動画は学長に渡され、学長が返答に当たる動画を作成して学生会館で流すことも検討している。

 学生から「太っ腹!」と声がかかる中、受田浩之学長は「高知大を元気な大学、いい大学にしたいという思いで企画した。飲み物をおごることで学生、教職員のウェルビーイングが高まれば、私のウェルビーイングも高まる。私も時々はラウンジへ行くつもり」と語り、自販機の積極的な活用を訴えた。

初おごりをした受田浩之学長(左から3人目)と、初おごられを体験した学生ら=高知市の高知大学で2025年12月3日午後2時22分、小林理撮影

 コインを受け取って初の「おごられ」を体験した同大2年、硬式野球部の井上廉さん(20)は「ドリンクを飲みながら、いろいろな人と交流できるのが楽しみ」と話していた。【小林理】

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