何でも食べようとするアライグマ(写真はイメージです) Fr0ggy5-Unsplash
<バージニア州の酒販店で起きた不法侵入事件で、まさかの容疑者が捕まった。当局によると、泥酔したアライグマは店内を荒らした末に、トイレで気絶していた>
ハノーバー郡動物保護局が12月2日、フェイスブックに投稿した情報によると、11月29日の朝、通報を受けた警官がアシュランドABCストアに駆け付けたところ、店に「押し入って」陳列棚のボトルを叩き落とした動物が、店内で発見された。
【写真】酒販店に侵入のアライグマが泥酔して大暴れ、トイレで爆睡
「容疑者は、泥酔したアライグマだった」と当局は発表。「ブラックフライデーの侵入者」が「酒に酔って大暴れ」した事件と形容している。
写真に写っているのは、割れたガラスやこぼれた酒が床一面に飛び散った様子。トイレでは、飲み過ぎたアライグマが便器の横で伸びていた。
バージニア州アルコール飲料管理局のビリー・フェリン広報官は本誌の電子メール取材に対し、酒類のボトル14本、約250ドル相当をアライグマが破壊したと語った。それ以外に被害はなく、店は清掃後に開店したという。
ハノーバー動物保護局のジェフリー・S・パーカーは「警察はいつもさまざまな理由でアライグマに対応しているが、店の中でこんな状態で見つかったのは初めて」と本誌に語った。
アライグマはスタッフが何時間か経過を観察して「怪我をした様子はない」と判断し、健康状態も良好だったことから野生に戻した。
「アライグマは大丈夫」とパーカーは言う。「アライグマについては、すっかり落ち着いた状態になったと判断してマーティン巡査が野に放した。怪我や病気の兆候もなかった。その後、あのアライグマは見かけていない」
アライグマはゴミをあさる習性があり、小さな手でつかめるものは何でも食べようとする。環境研究教育研究所の記事によると、自然環境では果物、ナッツ、昆虫、小動物、卵などを餌としているが、空腹に駆られるとどんなものにも手を出そうとすることが、酒販店の侵入事件で立証された。
アライグマにとって、アルコールはたとえごく少量であっても猛毒になり得る。アルコールの影響が神経系に及んだ場合、協調運動障害を引き起こして呼吸ができなくなり、死に至ることもある。チョコレート、タマネギ、ニンニク、人工甘味料、アボカド、ブドウ、パン生地もアライグマにとっては有害だ。
フェリンによると、アライグマは天井から侵入して防犯システムを作動させ、警備会社から停電警報が出た。バージニアABCは防犯カメラの静止画を公開したが、映像は公開していない。
当局は警官の迅速な対応を評価し、「この大混乱の現場にプロとしてユーモアで対応してくれたマーティン警官に感謝します。ハノーバー動物保護局の日常の出来事でした」とコメント。「バージニアABCは、ハノーバー郡動物管理局がプロとして対応し、酔った訪問者を送迎してくれたことに感謝しています。引き続き地元警察と緊密に連携していきます」と書き添えた。
フェイスブックのユーザーも「パーティアニマル」に大笑い。投稿から1日でリアクションは8800件、「いいね」は4700件、コメントは931件を超えている。
「誰かこのアライグマに支援役を付けてあげて。明らかに暴走しすぎ」
「彼もただ、ホリデー気分に浸りたかっただけだよ」
「まあまあ。あの日はちょっと選択を誤っただけ」
そんなコメントが寄せられている。
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