猫が飼い主に言いたいことは...(写真はイメージです) Dare Artworks-Unsplash

<男性はあまり話を聞いてくれない――。実は猫もそう思っているのかもしれない。猫が帰宅した飼い主を出迎える際は、女性よりも男性に向かって鳴くことの方がずっと多いという>

動物行動学誌のEthologyに発表された研究によると、帰宅した飼い主に対して猫が鳴いたりゴロゴロ喉を鳴らしたりする回数は、男性相手の場合が100秒間で平均約4.3回だったのに対し、女性相手の場合はわずか1.8回だった。

トルコ・アンカラ大学のヤセミン・サルギル・デミルバシュ氏の研究チームは2022年から2024年にかけ、31匹の猫をそれぞれが飼われている家で観察した。飼い主の胸に取り付けたカメラで帰宅後の5分間の様子を記録し、最初の100秒間の様子を分析。猫は全て生後8カ月以上で、半年以上その飼い主と暮らしていた。

鳴き声以外にも、猫が頭をこすり付けたりあくびや伸びをしたり、尻尾を動かしたりする仕草も観察したが、相手が男性か女性かで際立った違いがあったのは鳴く回数のみだった。猫の年齢や品種、性別、世帯人数を問わず、男性の飼い主相手の方がよく鳴く傾向は一致していた。

この違いについて研究チームは、男性の方が猫の鳴き声に応える頻度が少なかったり、反応が遅かったりするためではないかと推測している。女性の飼い主は猫に頻繁に話しかけ、ちょっとした仕草を読み取ってくれる傾向がある。しかし男性の注意を引くためには戦略を変えざるを得ないのかもしれない。

はっきり声を出すことで男性が反応すると、猫はそれを認識してもっと頻繁に鳴く傾向が強くなった。

猫が飼い主に挨拶する際は、興奮やストレスの度合いに応じて複数の仕草を使っていることも分かった。良好な関係は、ピンと立てた尻尾や人に近付いて体をこすり付ける仕草に表れる。一方、ストレスに対しては、あくびする、体を震わせる、引っかく、なめるといった仕草で対処することもある。飼い主の注意を引いて構ってもらうための社会的合図として、こうした仕草を利用しているのかもしれない。

ただし、今回の研究は規模も場所も極端に限られており、対象としたのは全てトルコの猫だった。猫の反応には文化的要素が関係している可能性もある。研究チームは飼い主が留守にする時間や、飼い主が帰宅した際の猫の空腹度の調整は行っていない。

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