手術を受ける子どもの不安を和らげようと、福岡県久留米市旭町の久留米大病院が、手術室までおもちゃの車に乗って移動する取り組みを始めた。
2017年ごろから米国などで導入が伝えられ、国内でも埼玉県立小児医療センターが導入。久留米大病院中央手術部(光岡正浩教授)では埼玉で研修した医師の話から、松本好美看護師長が発案し、おもちゃの車2台を計5万円で導入した。
子どもが車を選んで手術エリア入り口で乗り、18ある手術室までの廊下を50メートル以上運転し、看護師がリモコンで補助する。乗る対象の2~7歳の手術患者は昨年度が175人。病院では、年間約8200件の手術がある。
11月の導入から12月11日までに子ども8人が乗車した。泣いて親にしがみつく子どもが車に駆け寄り、手術室で降りる際にぐずった例もなく、親からは「すごく安心した」と好評。研究では2~5歳児で抗不安薬と同等の効果を認めた例もあるという。
11日は職員の子どもをモデルに運用を公開した。【前田博之】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。