養老鉄道(岐阜県大垣市)の駅係員が無免許で営業列車を運転した問題で、国土交通省中部運輸局(名古屋市)は、同社に対して再発防止策の策定や社員への再教育を求めるなどの改善指示を17日付で出した。また、来年1月19日までに改善措置の報告を求めている。
同社の男性駅係員は今年6、7月に計16分間、岐阜県内を走る養老線の列車を無免許で運転。これを受け、中部運輸局は11月5、6日に保安監査を実施した。
保安監査によると、運転士全35人中15人が乗務員室への立ち入り証がない駅係員の入室を認め、運転士7人は駅係員の業務ではない列車の扉の扱いをさせていた。また、駅係員が客室から乗務員室へ入るための鍵を返納せずに使用していたことなどが判明した。
養老鉄道は社内規定に基づき、今月17日までに駅係員を懲戒解雇とした。駅係員に頼まれて列車を運転させた運転士2人については、中部運輸局が処分を検討している。同社は「改善指示を受けて改めて改善措置を講じ、引き続き中部運輸局のご指導を受けながら、再発防止に取り組んでまいります」としている。
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