すしのブランド戦略を進める北九州市と富山県のトップ同士による2回目の「すし会談」が19日、北九州市小倉北区の小倉城庭園で開かれた。すしをテーマにした旅行商品を発表したほか、他の自治体も巻き込んだ「すしサミット」構想などについて語り合った。
北九州市の武内和久市長は、サワラやタイラギの貝柱といった近海物を中心に、生のウナギなど12種類の握りを、富山県の新田八朗知事は天然のサクラマスとササを使ったます寿司(ずし)を準備し、互いに振る舞った。
両者は2025年8月、JR西日本も加わり「すしをフックとした魅力発信と観光誘客等に関する連携協定」を締結。両地域を結ぶ観光ルートを「すしのゴールデンルート」と名付け、すし関連の観光誘致に力を入れる。
この日、大阪市内発着でサイコロの目によって北九州か富山か行き先が決まるJR西の新しい旅行商品「北九州VS富山 大阪発すし決戦きっぷ」も発表された。5000円分のすしクーポンとJR往復代で9800円。
また、ゴールデンルートの途中にある自治体を巻き込む可能性も出てきた。武内市長は山口県下関市に、新田知事は広島と岡山県に声を掛けたところ、いずれも関心を示したといい、26年度以降は「すしサミット」の開催も視野に入るという。
武内市長は「これからは地方と地方がつながり合うのが重要。地域には特色のある海産物がある。地方都市の多様性や底力を表現する一つの形として魚やすしは力がある」と力説。新田知事も「それぞれの地域の誇りを持ち寄る集まりができればとても楽しく、改めて国内外へのPRにつながる」と応じた。【山下智恵】
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