誤解のせいで里親が見つかりにくい高齢猫の現実(写真はイメージです) Simon Hermans-Unsplash

<クリスマスは家族と一緒に祝う人が多い中で、ひとりぼっちになった高齢猫が、新しい家族を待ち続けている>

15歳の猫のガムボールは、ニュージャージー州ブラックウッドのシェルターに11月13日にやって来た。歯がないために外猫として自力で生きていくことができず、「ひどい状態」になって動物管理当局に保護されたという。

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「とても穏やかな子で、シェルターにいるせいで呼吸器感染症がなかなか治りません」。シェルターでボランティアをしているキャスリン・カスターさんは本誌にそう語った。

クリスマスを迎えた今も、ガムボールは引き取ってくれる家族が現れるのを待ちながら、シェルターで過ごしている。

カスターさんはガムボールの動画を自身のTikTokアカウント(@brandnewkathryn)に投稿した。12月22日の動画の中で、カスターさんはガムボールのケージを開け、そっと手を差し出している。ガムボールは最初、戸惑った様子でカスターさんの指をよけるようなそぶりを見せたものの、頭をなでられるとすぐに気持ちよさそうな表情になり、カスターさんが手を止めると、もっとなでてと言うように頭をこすりつけた。

「構ってもらえると分かれば、そうしてほしいそぶりを見せる可愛い子なんです」とカスターさんは言う。

なかなか里親が見つからないガムボールの状況は、全米のシェルターが抱える傾向を映し出している。保護団体の統計によると、今年の猫の譲渡件数は、全体では前年比で横ばいだった。しかし子猫の譲渡件数が6%増えたのに対し、成猫と高齢猫はそれぞれ7%減少。高齢猫が家族を見つけることがどれほど難しいかを見せつけている。

保護団体ASPCAの記事によると、高齢猫は若い猫に比べて健康状態が悪い、人懐こくない、しつけが難しいといった誤解が妨げになって、里親が見つかりにくいことがある。しかし実際には、高齢猫は性格が予想しやすく、すぐに落ち着く傾向があり、常時見守る必要も少なく、新しい飼い主との間に強い絆を築くこともできる。

TikTokの動画にはガムボールの状況に心を痛めたユーザーから、「可愛い小さな天使。いい人がこの投稿を見てくれますように」「どうかこの子を引き取ってあげて」などの励ましの言葉が寄せられている。

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