リニア開業に向けて名古屋市が進めている名古屋駅東側駅前広場の再整備計画で、市は具体的なデザイン案を公表した。駅から市街地方向へ幅約30メートルの歩道を整備するなどして駅と街との一体感を高める計画で、「名古屋の新しい顔づくりを進める」としている。2033年の一部区画の供用開始、30年代後半の整備完了をめざす。

 18日の市議会都市活力向上特別委員会で市がデザイン案を示した。新しい駅前広場は、利用者が歩ける面積を現状の約2倍の約1万4千平方メートルに増やす。車両の乗り入れスペースを、一般車用とタクシー用にそれぞれ南北に分けて混雑緩和を図る。両スペースの間に幅約30メートルの歩道を東西方向に伸ばし、市街地に向けた動線とする。

 デザイン案では、広場の上部を約50メートル四方の透明な「スカイルーフ」で覆い、南側には時間帯などに応じて水を張る「水景施設」もある。年度内にも、正式に計画を策定するとしている。特別委に立った伊藤大・住宅都市局長は「駅前広場はこれからの名古屋、中部圏の玄関口。便利さと快適さを両立するコンセプトでつくっていく」と述べた。

 駅前広場は名古屋鉄道が計画の見直しを発表した再開発計画のエリアと接する。市の担当者は「再開発と広場の整備は合わせて進めなければならないわけではない。広場の整備は着実に進めていく」としている。

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