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<2025年にニューズウィーク日本版オフィシャルサイトで公開された記事の中から反響が大きかった「世界の衝撃ニュース10選」を紹介します。こちらは毒グモに咬まれて急性汎発性発疹性膿疱症となった女性の話題──>
米テキサス在住の女性が、就寝中に毒クモに噛まれたことで思いがけない症状が出たとして、衝撃的な動画を公開した。噛まれたのは左のお尻だったのだが、SNSに投稿した動画に映っていたのは、女性の「顔」に表れた恐ろしい症状の様子だった。
■【写真】有毒クモに嚙まれた米女性、顔面全体に広がった「恐ろしい症状」...公開した写真
サラ・ニールさん(28)は寝ている間にわずかな痛みを感じ、左臀部をクモに噛まれたことに気づいた。驚いたものの、「それほど激しい痛みではなかった」とニールさんは本誌に語った。ニールさんはクモを指でつまんで取り除き、誰もがするように、クモを「部屋の向こうに投げ飛ばし」、再び眠りについたという。
しかし、24時間後、ニールさんは腕と脚に奇妙な発疹が出ていることに気づき、発熱もしていた。顔は真っ赤になり、熱は下がらなかった。最初は、「池で泳いだので、それが原因かと思っていた」と彼女は言う。
何らかのアレルギー反応ではないかと考えたニールさんは、抗アレルギー薬のベナドリルを服用したが、効果がなかった。数日後には発疹は全身に広がり、顔にも出始めた。さらに悪いことに、顔に奇妙な膿疱が現れてしまった。
「顔がひどくなったのでER(救急外来)に行ったのだが、クモに噛まれたのが原因ではないと言われた」とニールさんは語った。「しかし、その後に皮膚科を受診すると、ドクイトグモに噛まれたことによる急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)という珍しいケースだと言われた」
ドクイトグモは危険を感じると人を噛むことも
ニールさんは、クモに噛まれただけで、顔に発疹が広がるなど、これほど多くの症状が出るとは想像もしていなかったと話す。相反する診断を受けたため、念のため別の皮膚科医を受診したところ、臀部に2つの噛み跡があり、ドクイトグモに噛まれたことが確認された。
ドクイトグモは攻撃的ではないが、脅威を感じると人を噛むことがある。クリーブランド・クリニックによると、噛まれると一般的には肌の赤み、かゆみ、痛み、あざを引き起こすことがある。より重症なケースでは、発疹、発熱、めまい、嘔吐を経験することもあるという。
ドクイトグモに噛まれた場合、重症でなければたいていは3週間で治癒する。しかし、同クリニックは、回復を早めるために、噛まれた兆候が最初に見られた時点で治療を受けることを推奨している。放置すると、噛まれた傷が広がり続け、傷口が感染する可能性がある。
ニールさんは当初、発疹の治療のためにステロイドを投与され、その後、顔に塗る抗生物質の軟膏と、より強力な用量のベナドリルを処方された。
ニールさんのこの経験は、多くのユーザーを恐怖させ、彼女のTikTok動画には数百件のコメントが寄せられた。「ドクイトグモに噛まれるのが子供の頃の一番の恐怖だった」「正しい診断ができる医者に診てもらえて本当によかった」
あるユーザーは、「ジェットコースターのような劇的な体験だね。あなたの態度は立派だ」とニールさんを称えている。
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