東京都心で減っているカラス=東京都渋谷区で2025年12月13日午後1時55分、岡田英撮影

 生ごみをあさるなどして社会問題になったカラス東京都心のカラスが、ピーク時の2000年の2割にまで減ったことが分かりました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「東京都心のカラス激減」を解説します。

Q 東京都心のカラスが問題になっていたの?

A 東京都心のカラスは、主に生ごみをエサにして集団で生活している鳥です。カラスがごみを散らかしたり、「背中をつつかれた」といった苦情がたくさん寄せられ、社会問題になりました。2001年ごろは特に被害が深刻でした。

Q どうしてカラスが増えすぎたのかな?

A 1985年から2000年にかけて、繁華街や東京湾の埋め立て地で大量の生ごみが出されたことが主な原因です。カラスはエサが多い場所に集まりやすい習性があります。

Q どんな対策が行われたの?

A 東京都はごみ集積所にネットを設置したり、捕獲おりを使った駆除を始めました。石原慎太郎知事(当時)の指示で2001年から本格的に対策が進められました。

Q カラスの数はどれくらい減ったの?

 全国の鳥類研究者やバードウオッチャーらで作る都市鳥研究会は、1985年から5年ごとに、都心有数の「ねぐら」がある明治神宮(渋谷区)、豊島岡墓地(文京区)、国立科学博物館付属自然教育園(港区)の3カ所で、カラスの個体数を定点観測してきました。

 12月中旬に9回目の調査が行われ、確認できたカラスの数は計2987羽(速報値)で、ピーク時の00年(1万8658羽)に比べると84%も減少していました。都が行う別の調査でも、最も多かった2001年度の2割にまで減っています。

Q ごみの量も減ったの?

A 東京23区のごみの量は、2001年度の352万トンから24年度は245万トンにまで減りました。バブル経済崩壊後の景気低迷や、ごみの有料化が影響しています。

Q 苦情の数も減ったの?

A 24年度の苦情・相談件数は293件で、2001年度の1割以下になりました。カラスの数が減ったことで、被害も大きく減っています。

Q 今後カラスはまた増えることがあるの?

A 東京都の担当者は「社会問題化する以前の適正な生息数の水準に戻っている。ただ、再び増える可能性もあるため、対策は引き続き続ける」と話しています。

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