さまざまな顔や個性をもって生まれてくる子猫たち(写真はイメージです) Claudia Perez-Unsplash
<生まれたばかりの子猫は2つの顔を持っていた。獣医師も「見たことがない」という。しかし過去には異例の長寿を全うした子もいる>
生後間もない子猫たちの動画をTikTokに投稿したのはナイジェリアのラゴスに住むアブドゥルラウフ・ムサ(26)。その中に、ほとんどの人が初めて見る猫が1匹いた。ムサは「獣医師からも、今まで見たことがないと言われた」と本誌に語った。
【動画】2つの顔を持つ「ヤヌス猫」が生まれた...「きっと生きられる」の声も
12月30日、@_kakaoflagosのアカウントに投稿した動画には、「うちの猫が2つの顔を持つ子猫を産んだ...」という言葉が添えられている。
動画には母猫と生まれたばかりの子猫たちが映っていて、飼い主が1匹ずつカメラの前に持ち上げて見せている。その中の三毛の1匹は、2つの顔を持っていた。
通常の猫と同じように、足は4本、耳は2つ、尾は1本、そして頭も1つ。しかしその頭を、2つの鼻と2つの口、4つの目が共有している。
2つの顔を持つ猫は「ヤヌス猫」と呼ばれる。「頭蓋顔面重複」という発達障害のために、子宮の中で顔が部分的に重複して生まれてくる。
ヤヌス猫の名は、1つの体と1つの頭に2つの顔を持つローマ神話の「ヤヌス神」にちなんで動物学者のカール・シューカーが命名した。
動画は440万以上の「いいね」を集め、再生数は460万回を超えている。
ローラ・ギルピンの有名な詩「双頭の子牛」を引用したコメントも書き込まれた。双頭の子牛が生まれて母牛と共に穏やかな時を過ごし、やがて農場主が気付くという詩だった。
「だが今宵、彼は生き、北の牧場で母と一緒にいる。それは完璧な夏の夕べ。果樹園の向こうに月が昇り、草原を風が渡る。彼が空を見上げると、そこにはいつもの2倍の星がある」
ユーザーの間では、この子猫が生き続けられるかどうかが論議になった。「ただの突然変異だから、きっと生きられる。最初は授乳に助けが必要かもしれないけれど、きっと長生きできる」という声もあれば、「できることは何もない。安らかにしてあげて。生きられないかもしれない」という声も。
「ヤヌス猫のほとんどは生まれて1日で亡くなってしまうけれど、生き抜く子もいる!」というコメントもあった。
飼い主のムサは「獣医師には既に連絡した。何かできるかもしれない」とキャプションに書き込んでいた。
しかし悲しいことに、ムサは本誌に対し、2つの顔を持つ子猫はいずれ安楽死させなければならないだろうと獣医師に告げられたと打ち明けた。「母猫と(ほかの)子猫たちは元気にしている」という。
ヤヌス猫は、母猫のお乳を飲むことが難しく、あまり長生きできないことが多い。そうした中で例外として有名になった「フランクとルイ」は、動物看護師の飼い主マーティ・スティーブンズが大切に育てたヤヌス猫だった。
フランクとルイは1つの脳に、ほぼ別々の顔が2つあり、それぞれの鼻と口を持っていたが、機能していたのは片方の口だけだった。2014年12月に息を引き取るまで15年と87日間生きて、世界で最も長生きしたヤヌス猫としてギネス記録に認定された。
動物学者のシューカーは当時、ギネスにこうコメントしていた。「彼は15歳だった。ヤヌス猫としては驚異的な年齢で、過去の事例をはるかにしのぐ。これからもきっと抜かれることはないだろう。長く幸せな生涯を通してマーティが与え続けた愛情と献身の素晴らしい証だ」
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