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<「糖質制限」で老化が進む!? 今こそ知りたい「本当のアンチエイジング」について>
現代人が老化する最大原因は「体の糖化」だった...アンチエイジング医学の第一人者・米井嘉一同志社大学教授による話題書『食べて若返る! 3×3×3の法則』(さくら舎)の「はじめに」より一部抜粋・掲載。
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危険! 糖と脂のダブルパンチ
近年の研究によって、「異常な老化」をもたらす原因の9割は「生活習慣」であることがわかってきました。生活習慣であれば、自分で変えることが可能です。
ただ、問題は、正しいアプローチつまり「本当にアンチエイジングに有効な方法」を選び、きちんと実践できるかどうかです。
生活習慣の乱れは、人体にさまざまな悪影響を与えます。そのなかでも、異常な老化の危険因子となるのが、「酸化ストレス」と「糖化ストレス」です。
酸化ストレスについては、「活性酸素によって体がサビると老化する」ということが広く知られるようになり、活性酸素を発生させる原因となる紫外線対策をとるなど、多くの人が酸化ストレス対策をとるようになりました。
そうしたこともあり、いまの日本人にとってより問題なのは、糖化ストレスといえます。これは、簡単にいえば「たんぱく質に糖質がくっついて糖化すると老化物質のAGEs(エージス・終末糖化産物)になり、体にダメージを与える」というもの。
このことは「なんとなく」知られるようになってきたようで、巷では「糖質オフ」や「糖質ゼロ」を謳うビールやジュース、菓子類をたくさん見かけるようになりました。また、糖質を多く含む炭水化物をカットする「低炭水化物ダイエット」を実践している方も少なからずいらっしゃいます。
ところが、その多くは、聞きかじりや誤った情報によるミスリードによって、誤った「糖質制限」になっています。つまり、「糖化ストレス対策」にはなっていないのです。
たとえば、「ご飯や麺類は糖質が多いので主食は食べない」というのはその代表例。確かに、糖質のとり過ぎはよくありませんが、炭水化物は不可欠です。
また、「ホットケーキや唐揚げのように、こんがりきつね色に火の通ったものはAGEsが多いから食べないほうがいい」というのも誤りです。
食品に含まれるAGEsは体内で悪さをできないので、食べても大丈夫なのです。問題は、体内の細胞やホルモンなど体を構成しているタンパク質と、食事からとった糖質とがくっついて発生するAGEsです。
このように、誤った説がまことしやかに語られ、糖化ストレス対策をしているつもりが、食べたいものを我慢するだけになっていたり、むしろ老化を促進する結果になってしまっている人も少なくありません。
アンチエイジング医学を専門とし糖化ストレスについての研究を重ねてきた私は、糖化ストレスについての正しい知識を多くの方に知ってもらいたいと考え、これまで糖化ストレス研究会のほかのメンバーとともに、自治体に協力を仰ぐなどいろいろと活動をしてきました。
しかし、酸化ストレスに比べて糖化ストレスについての研究は歴史が浅く、まだわかっていないこともあります。そのためか、医療従事者でさえ正しい知識を持っていない人が多くいます。
たとえば、食品の中のAGEsは単独ではさほど悪さをできませんが、「アルデヒド」という物質が体のタンパク質にくっつくことで、極悪化したAGEsになることが糖化ストレスなのです。ですから、真に警戒すべきはアルデヒドです。
また、不思議に思われるかもしれませんが、脂質も糖化ストレスをもたらします。つまり、「糖と脂のダブルパンチ」によって糖化ストレスは引き起こされるのです。ですから、脂質制限も考えなくてはいけません。
米井嘉一(よねいよしかず)
1958年、東京都に生まれる。同志社大学教授。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンター/糖化ストレス研究センター教授。日本抗加齢医学会理事、糖化ストレス研究会理事長。公益財団法人医食同源生薬研究財団代表理事。抗加齢医学研究の第一人者として、研究・臨床に従事。近年の研究テーマは「老化の危険因子と糖化ストレス」。著書に『糖と脂で体は壊れる 疲労、病気、老化の原因「糖化」の正体』(池田書店)など、多数。

『食べて若返る! 3×3×3の法則』
米井嘉一[著]
さくら舎[刊]
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