約19万人に影響したJR宇都宮線の停電事故をめぐり、JR東日本は17日、トロリ線の交換場所を取り違えたり、摩耗を示す検査画像を見落としたりするなどの人為的ミスが重なったとする原因調査結果を発表した。作業員の目視点検から機器によるモニタリング検査に切り替えた際、複数のミスが生じたという。
電車に電気を送り込むトロリ線の断線は、8日深夜に古河駅(茨城県)付近で発生。トロリ線の直径は新品が15.3ミリで、8.7ミリを下回ると交換対象となり、限界値の7.7ミリになる前に交換が必要とされるが、断線したトロリ線は4.1ミリにまで摩耗していた。
JR東によると、2023年4月の目視点検で現場のトロリ線が直径7.9ミリにまで摩耗していることを確認。約3週間後に新品に取り換えたが、誤って平行する別のトロリ線を張り替えた。
2024年4月からは、検測車が撮影したトロリ線の画像とレーザー測定した直径で担当者が摩耗状況を判断するモニタリング検査を導入。しかし、はっきりと摩耗が示されていた画像を二度にわたって見逃したという。
JR東は「今後は画像を複数で確認するとともに、モニタリングの検査結果から摩耗箇所を自動検出できるよう改善していく」としている。
首都圏のJR線では1月以降、山手線や京浜東北線、常磐線などで電気トラブルが相次ぎ、このうち山手、京浜東北線は人為的ミスが原因と判明。喜勢陽一社長が「経営の根幹に関わる事態」として謝罪している。
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