松本洋平文部科学相は20日の閣議後記者会見で、子どもの性暴力被害防止のため全国の学校で進めている「生命(いのち)の安全教育」について、2025年度内に教材を改定して「性的同意」に関する記述を新たに盛り込むことを明らかにした。20年度に作成された教材は性的同意や性交について触れておらず、「性暴力とは何なのかが伝わりにくい」との指摘もあった。
生命の安全教育は、政府が20年6月に発表した「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」を受けて文科省などが開発したプログラムで、性教育とは異なる位置づけ。21年度から一部の学校でモデル事業を始め、全国の学校で実施している。
幼児期から「プライベートゾーン」を他人に見せたり触らせたりしないことを教えるほか、中学生以上では交際相手からのデートDVやSNSを通じた被害防止も啓発している。ただ、文科省によると24年度の全国の学校での実施率は約15%にとどまっている。
松本氏は「23年の刑法改正で不同意性交等罪が創設されたことを受け、人と人との距離感や自分や相手を尊重する態度を身につける中で、性的同意についても学べる内容を盛り込む」と説明。生命の安全教育について「大臣就任前からその必要性を強く感じていた。実施率の向上は急務だ。全国の学校で実施されるよう推進したい」と強調した。
担当者によると、改定は有識者や学校現場の意見を取り入れて進めており、3月下旬にもホームページで新しい教材を公開する予定。【西本紗保美】
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