筑波大は18日の定例記者会見で、4月に予定していた学生宿舎の利用料の値上げを最長1年延期すると発表した。学生と意見交換を行うためとしている。学生からは値上げの拙速さを批判する声が出ていたが、大学側は「一部の意見によって(延期を)決めたわけではない」と説明した。
筑波大は2025年12月、宿舎の利用料を26年4月から1・27~2・1倍値上げすると学内に通知した。しかし、通知が4カ月前と直前だったことなどから、学内で異論が噴出。筑波大学生の代表者でつくる全代会は1月、値上げを27年4月まで1年間延期し、学生との議論を通じて合意を形成することなどを大学側に要請した。全代会によると、値上げの通知を受けて学生にアンケートをした結果、回答した831人の約8割が「通知が遅かった」「大学の説明に満足していない」と答えていた。
一方、この日の記者会見で永田恭介学長は「一部の学生から理解が得られていない」と繰り返し、値上げ反対はあくまで一部の意見だと強調。「(値上げ幅を)下げるのは難しい。できなければ宿舎を廃止せざるを得ない」と述べた。
この問題では、値上げ幅が最大の2・1倍で、金額でも月9万2750円と最高になる宿舎に唯一バリアフリー対応の居室があることが毎日新聞の取材で判明。周辺にバリアフリー対応の民間賃貸住宅がほとんどないため「障害者への事情を考慮していない」などの批判が出ている。
永田学長は「経済的に難があったり障害を持ったりしている人にどう補助をするか、思慮が足らなかった」と述べ、値上げを巡る手続きに不十分な点があったことを認めた。【酒造唯】
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