千葉県庁=町野幸撮影

 千葉県教育委員会の不祥事防止対策有識者会議(座長=東耕三弁護士)は、教職員の児童生徒に対するわいせつ行為の根絶に向けた提言書を公表した。教職員が児童生徒と連絡を取る際は、公的ツール以外のSNSを使うことを全面禁止し、教室への私的なスマートフォンの持ち込みを禁じるなどの防止策を示している。県教委は今後、具体策を検討する。

 県内では2025年4月以降、教職員の児童生徒へのわいせつ行為が相次いで発覚。事態を重く見た県教委は25年11月、弁護士や精神科医ら5人でつくる有機者会議を設置し、事例を分析して対策を議論してきた。

 提言では、子供に性的関心を抱く者は一般的に存在しうるとした上で、教職員は児童生徒と1対1になりやすく、優越的な立場にあると指摘。こうした環境を踏まえた対策を講じるべきだとした。

 一連のわいせつ行為は、私的なメールやSNSが発端となったケースが多かったことから、教職員と子供のやりとりは、公的ツール以外は使用を禁止するよう提言した。これまでは上司が認めれば、例外的に使用が認められていたが、「全面禁止」とした格好だ。

 また盗撮防止などのため、スマートフォンなどカメラ機能付き通信端末を教室に持ち込むことも禁止するよう求めた。事態を隠蔽(いんぺい)したり、黙認したりした同僚の職員も新たに処分対象とするよう指針を見直すことなども盛り込んだ。

 18日に提言を受けた杉野可愛・県教育長は「実効性のある対策を速やかに策定し、着実に実行していく」と述べた。県教委によると、21~25年度、管理監督責任を問われた上司を除いても、県内で66人の教職員が児童生徒へのわいせつ行為のほか、セクシュアルハラスメントなどで処分を受けた。このうち6割超の43人が懲戒免職となった。【中村聡也】

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