大阪市都島区の公園で目撃されたシカ=2026年3月22日午前、徳田絵里子さん撮影

 大阪市の中心部で目撃されていたシカについて、山下真知事は25日午前の定例記者会見で「奈良公園に以前いた可能性もあるが、断定できない」とした上で、法律も踏まえると奈良での保護は困難という見解を示した。「捕獲された野生動物を他の都道府県で放獣した事例は確認していない。大阪での対応をお願いすることになる」と言及した。シカは同日午後、同市内で捕獲され、動物施設で一時保護された。大阪市が今後の対応について検討する。

 シカの捕獲を受けて山下知事は同日夕、「住民もシカもけがはなく、捕獲されたと聞いて胸をなでおろしている」との談話を出した。

 山下知事は「農林への被害や人身被害の恐れが否定できない以上、奈良県内で(大阪市のシカの)放獣を認めることはできない」とし「奈良公園から出たシカは野生動物で、天然記念物ではなくなる」と述べ、大阪市のシカを受け入れないことへの理解を求めた。大阪府の吉村洋文知事と大阪市の横山英幸市長とも電話で協議し、24日に文書で回答したという。

 大阪のシカ目撃情報を巡り、県には16日以降、県民らから「奈良公園のシカじゃないのか」「奈良公園に連れ戻せないのか」といった連絡が十数件寄せられていた。【山口起儀】

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