白牡丹が「離婚リング」としても打ち出した「夜-night」(人さし指)と「朝-morning」(薬指)=白牡丹提供
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 離婚する夫婦の数は、年間18万組を超える。特に3月は1年で最も離婚件数の多い「ハイシーズン」だ。

 不安、ストレス、寂しさ……。ネガティブなイメージがつきまといがちな離婚だが、「人生の再出発」「転機」として前向きに捉える人が増えているようだ。離婚後の人生を応援するサービスも登場し、注目されている。

離婚指輪

 「人生の節目に人はジュエリーを買う。婚約、結婚、誕生日、昇進祝い、そして、離婚。新しい人生の始まりに」

 東京都港区に本社を構えるジュエリーブランド「HAKUBOTAN(白牡丹)」は今月中旬、SNS(交流サイト)でこんなメッセージを発信した。

 これまで販売してきた指輪の中から3種類を「離婚リング」として提案するという。

 白牡丹の客層は40、50代の女性が中心で、結婚や転職などの機会に、自分のためにジュエリーを購入する人が多かった。

白牡丹が離婚リングとしても打ち出した「夜-night」=白牡丹提供
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 企画したディレクターの西久保文乃さんは「離婚も人生の節目のイベントのうちの一つ。そこにも寄り添いたかった」と話す。

海外セレブの間で……

 離婚指輪は、米国のファッションモデル、エミリー・ラタコウスキーさんが2024年、指輪を身に着けた写真とともに「divorce rings(離婚指輪)」とSNSに投稿したことで話題になった。

 婚約指輪をリメークしたとされ、118万を超える「いいね」がついた。他の海外セレブの間にも広がって、ファッション誌でも取り上げられた。

 「贈られるのではなく、自ら選ぶ」ところに共感した西久保さんは、自身のブランドでも取り入れることにしたという。

 企画を進める上で西久保さんの頭をよぎったのは、離婚した知人の存在だった。

離婚式では、スライドショーでかつての思い出を振り返る場面も=離婚式プランナーの寺井広樹さん提供
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 「『本当に離婚してしまっていいのか』と悩んだ末に離婚を決め、『前を向こうと思えるようになった』と話す姿が印象的でした。知人のこれからを応援したい、背中を押したいと思ったことも原動力になりました」

 離婚指輪は、右手の中指や人さし指に着けることが多い一方、あえて結婚指輪をはめる左手の薬指を選ぶ人もいるという。

 西久保さんは「正解はない。自分で好きな着け方を自由に決めてほしい」と話す。

離婚式で報告も

 離婚を友人らに報告するため、「離婚式」を開く人たちもいる。

 離婚式プランナーの寺井広樹さんは、2009年に事業を始めて以来、700組を超える離婚式をプロデュースしてきた。

離婚式では、受付で「ご祝儀」ならぬ「ご終儀」を手渡すという=離婚式プランナー寺井さん提供
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 式の主な流れはこうだ。

 司会者が離婚に至った経緯を説明した後、2人があいさつ。仲人ならぬ「裂人(さこうど)」のあいさつを挟んで、結婚指輪を2人でハンマーで割る。そして、友人らを交えて会食し思い出を振り返る。

 寺井さんによると、男性からの申し込みが8、9割を占める。理由を尋ねると「未練を断ち切りたい」「離婚を周囲に宣言したい」との声があったという。

 寺井さんは「離婚という形ではあるものの、これから前向きにやっていきたいと考える人が多いのではないでしょうか」と話す。【田中理知】

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