神谷町駅前広場の柱に展示された伊賀敢男留さんの作品(プリント)=東京都港区で、明珍美紀撮影

 国連が定めた「世界自閉症啓発デー」の2日、当事者で、主に知的障害があるアーティストらの作品を知的財産(IP)と捉えて商品化する「ヘラルボニー」の契約作家、伊賀敢男留(かおる)さん(37)らによるトークショーが、東京都港区の東京タワーの入り口前であった。

 「子どものころから絵が好き」と話す伊賀さんは、自宅の床や壁をキャンバス代わりにして自由に描き、母祥子さんによると、「花であれば花びんの中の水や茎、植木鉢の土や肥料などに目を向けた。色では青を多用し、青いスイカやヒマワリなどを描いていた」という。

トークに参加した伊賀敢男留さん(右)と母祥子さん=東京都港区で、明珍美紀撮影

 立川市で2015年にあった展覧会「アール・ブリュット立川」への出展を機に本格的に創作活動に入った。アールブリュットは仏語で「生(き)の芸術」などを意味する。

 世界自閉症啓発デーは、自閉症の理解を深め、支援の充実につながる機会にする日だ。シンボルカラーは青で、今年は東京タワーが青くライトアップされたほか、近くの複合施設「麻布台ヒルズ」の神谷町駅前広場で青をテーマにしたアート企画(ヘラルボニーなど主催)も実施(12日まで)。「この青も、誰かの世界。」とのメッセージを掲げ、伊賀さんの作品「青い窓」をはじめ計11人の作家の原画をプリントして壁や柱に展示している。

 ヘラルボニーの共同代表、松田崇弥さんは「今後も伊賀さんのように『異彩』を放つ作家の作品を紹介していきたい」と語っていた。【明珍美紀】

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