
それはもう、ド迫力と言うほかないのですよ。頭上を覆うようにして着陸する機体を見上げると。「キーン」というごう音が、これまたすごい。大阪国際空港に隣接する千里川土手(大阪府豊中市)は、飛行機を見物するのにもってこいのロケーション。全国からマニアが集まる「飛行機撮影の聖地」とも呼ばれているそうだ。【中川博史】
最寄りの阪急曽根駅から歩いて約20分。辺りは事業所などが立ち並んでいる。土手の右岸側は最近舗装されたらしい。土手なので行き来が自由なのは好都合だが、トイレや日よけにできる施設などはいっさいなし。
すぐ北西側の滑走路に目をやると、あまりの暑さから陽炎(かげろう)がゆらゆらと立ち上っている。平日の午前中ということもあって、さすがに撮影に来ている人はまばらだ。
しばらくすると着陸態勢の飛行機がやってきた。その姿は段々と大きくなり、眼前に近づいてくる。夢中でシャッターを押すが、何せすごいスピードなので、あたふたしてしまう。仰ぎ見るようにして撮るのは難しく、うまく画角に収まらない。ああ、情けない……。

それにしても暑い。長時間は絶対にいられない。夏は熱中症対策、冬場なら防寒への備えが必須だろう。事前に調べておいたところでは、左岸と隣り合わせの場所に「豊中つばさ公園『ma-zika』」が8月、一部オープンしている。飛行機を間近に見られる屋根付きの展望広場もあるということだから、移動してみる。
望遠レンズを構えた人たちが20人ほどいた。「来たぞ!」「今度のはでっかい!」と歓声を上げながら楽しんでいる。「最近は、こっちの方が人気の撮影ポイント?」と思いながら、負けじとシャッターを切る。
土手の上からとは少し角度が異なるが、文句なしの眺めだ。公園が完成すれば、千里川土手一帯の知名度はさらに高まることだろう。
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