■東京2025世界陸上 男子4×100リレー予選(20日、国立競技場)
2019年ドーハ大会(銅メダル)以来3大会ぶりのメダルを狙う日本は予選2組に出場し、38秒07の3着で決勝進出を決めた。大会スペシャルアンバサダーの織田裕二さんは、日本の予選突破が決まると「一瞬決勝が終わったかと思ったよ」と口にし、国立の異様な盛り上がりに驚きを見せた。
予選に挑むメンバーは1走にドーハ大会メンバーの小池祐貴(30、住友電工)、2走に2022年オレゴン大会から3大会連続出場の栁田大輝(22、東洋大学)、3走に2017年ロンドン大会と2019年ドーハ大会でメダルを経験した桐生祥秀(29、日本生命)、アンカーにはリレーで初出場の鵜澤飛羽(22、JAL)。
メンバーが発表されると織田さんは「1走に小池選手ですね。あ!2走に栁田!絶好調なんですよ、今シーズン。じゃあ何で代表じゃないかって言ったら大事な試合の時にちょっとミスっちゃったりしてたんで。もう走らせたかった栁田。そして桐生は定位置です。安心です。そして4走に鵜澤選手を入れてきましたね。鵜澤選手200mでいい走りをしましたからね」とワクワクした表情を見せた。
レース直前には手を合わせ、祈る様子でトラックを見つめていた織田さん。スタート後も「いけ!いけ!」と拳を握って応援した。日本が3着でフィニッシュし、決勝進出を決めると笑顔で拍手を送り「まだ上がりますよ。もっといける。どうしようかメンバー」と早速決勝を見据えた。
レースを終えた栁田は「しびれましたね。本当にいろんな人が本当に地鳴りみたいな歓声って言った意味がよくわかりました」と国立の歓声を実感。桐生は「着順でしっかり通ったんでよかったと思います」と振り返った。
今大会男子100mで金、銀のメダリストを出したジャマイカをはじめ、パリオリンピック™銀メダルの南アフリカ、銅メダルのイギリスがバトンミスをするなど波乱のレースとなった予選。日本のメダルのチャンスがより近づき、決勝に向けて織田さんは「ジャマイカが失敗しちゃったでしょ、アメリカはちゃんと残ってます。コールマン、ロメルって一時代を作ったスター選手ですよ。それが個人競技じゃなくてリレーに懸けてきたことが怖くて」と本命のアメリカを警戒した。
決勝ではスター選手揃いのアメリカに日本が立ち向かう。男子200m4連覇のノア・ライルズ(28、アメリカ)は「次の目標は4×100mリレーの金メダルだ」と意気込んでいる。大盛り上がりのこの日のレースに「まだ予選まだ予選」と驚きの表情を浮かべた織田さんだが、3大会ぶりのメダルへ世界陸上最終日の大トリを飾る“リレー侍”に期待を寄せた。
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