■MLB ナ・リーグWCS カブス3ー1パドレス(日本時間1日、リグリー・フィールド)
ナ・リーグワイルドカードシリーズが開幕、ワイルドカード1位のカブスが本拠地でワイルドカード2位のパドレスと対戦、3ー1でカブスが初戦を制した。“5番・ライト”で先発出場したカブス・鈴木誠也(31)が0対1の5回にプレーオフ1号となる同点初アーチを放った。
短期決戦、2勝先取のワイルドカードシリーズ、このシステムは今年で5度目、2020年は短縮シーズンのため、全チームがワイルドカードシリーズと変則となった。2022年以降はワイルドカードシリーズは1戦目を勝利したチームが全て地区シリーズに進出している。
鈴木、今永昇太(32)が所属するカブスがダルビッシュ有(39)、松井裕樹(29)が所属するパドレスが激突。パドレス・松井はこのシリーズの登録選手から外れた。
レギュラーシーズン最終4連戦で5本塁打と絶好調のカブス・鈴木は初のプレーオフで“5番・ライト”でスタメン出場した。パドレスの先発は今季13勝のN.ピペッダ(32)、今季カブスとの対戦成績は1勝1敗。
両チームはレギュラーリーグ、6試合で3勝3敗と五分。落としたくない初戦、最初に流れをつかんだのはパドレス、カブス先発のM.ボイド(34)から2回、無死二塁のチャンスを作ると、5番・X.ボガーツ(32)が左中間へタイムリーツーベース。敵地のパドレスが先制点をあげた。
1点ビハインドで迎えた2回、先頭の鈴木は速いボールで攻められて、カウント1-2と追い込まれると、最後はカーブでタイミングを外されてセンターフライに倒れた。何とか追いつきたいカブスだが、序盤3回までピペッドのストレートを捉えることが出来ず、打者9人で5奪三振と抑えられた。
パドレスは4回、先頭の3番・M.マチャド(33)が四球で出塁すると、シーズンでも48犠打を決めているM.シルト監督(57)は4番・J.メリル(22)に送りバント、これをしっかり決めて走者を得点圏に送った。2戦目先発予定の今永もしっかりとベンチでパドレスの攻撃パターンを見つめていた。ここから1死一、三塁のチャンスを作ったが、6番・R.オハーン(32)の打球は詰まりながらもセンター方向へ、これをカブスのショート・D.スワンソン(31)が背走してキャッチする好プレー、カブスも追加点を許さなかった。
5回、カブスは1死から9番・F.ファーミン(30)にヒットを打たれると、今度はカブスのC.カウンセル監督(55)が動き、パドレス打線が3巡目を迎えるところでボイドに代えて2人目にD.バレンシア(25)を投入、積極的な投手起用に応えて2つの外野フライで無失点に抑えた。
その裏、先頭で迎えた鈴木の第2打席、カウント2ー1から苦戦していたストレートを完璧にとらえて打球はレフトスタンドへ。ここまで静まり返っていた本拠地が大歓声に包まれた。鈴木はプレーオフ初出場で初アーチ、今季は自己最多の32本、日本選手歴代2位のホームラン数、レギュラーシーズン最終4試合で5本塁打と好調を維持していた。
鈴木の一撃の余韻が残る中、続く6番・C.ケリー(31)もストレートを捉えて、レフトスタンドへ2者連続のホームランでカブスが試合をひっくり返した。本拠地は更なる盛り上がりとなった。
2対1で迎えた7回、先頭・鈴木はパドレス3人目、M.ミラー(27)と対戦。前の打席でストレートを打たれているパドレスは徹底的なスライダー攻め、4球連続スライダーでカウント2ー2と追い込まれると、最後は103マイル(165キロ)のストレートに空振り三振、流石にこの緩急には対応出来なかった。
2対1とリードしたカブスは8回、先頭の8番・D.スワンソン(31)がヒットで出塁すると、今度はカウンセル監督が送りバント、これを9番・M.ショウ(23)が成功させると、ここから1死二、三塁のチャンスを広げた。ここで2番・N.ホーナー(28)がセンターへ犠牲フライで大きな3点目を奪った。
カブスは先発ボイドの後を継いだ4投手が打者14人をパーフェクトリレー、9回、今永もベンチの前に乗り出し、アウトを取るたびにガッツポーズを見せた。カブスがパドレスに投手力でも圧倒し、逆転で勝利を収めた。
第2戦目、カブスは今永が濃厚、パドレスはD.シース(29)が先発予定となっている。
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