学生三大駅伝の一つ、全日本大学駅伝が11月2日に行われました。今年の箱根駅伝を制した青山学院大学は先月13日の出雲駅伝でまさかの7位となりました。三大駅伝で7位以下は実に12年ぶりでした。原晋監督(58)は短期間でどう立て直すのか、特別に密着させていただきました。
逆襲への「区間配置」
青山学院大の原晋監督 この記事の写真は5枚全日本大学駅伝の2週間前、合宿所で行われたミーティングにカメラが入りました。
「大惨敗。事実は受け止めなきゃいけない。監督の区間配置が悪かった。責任を取る」原監督が区間配置が悪かったと口にした出雲駅伝。前半区間から大きく出遅れると…。流れに乗れなかった青山学院。5区、そして6区のエース黒田朝日選手が区間賞で巻き返したものの時すでに遅く、最悪の結果に…。
「たぶん、3区はエースの黒田を使った場合には先頭集団に入って、先頭争いをしてた。優勝争い、メダル争いができたのではないか。監督の反省です」 出雲駅伝アンカー(6区)の黒田朝日選手(4年)もし、アンカーに置いたエース黒田選手を前半区間に配置していたら、同じメンバーでも結果は大きく変わっていた。敗因は選手の実力不足ではなく、自分の采配ミスにあったとストレートに伝えました。
「パズル(選手起用)の組み方によっては十分優勝争いができる。それだけの力を持っている大学。私は堂々と言える。各区間の役割を踏まえて頑張っていきましょう」全日本まで11日、原監督がメンバー発表前最後の見極めを行う重要な練習です。練習が始まりました。
激化する「学内競争」
鋭い視線を選手に向ける原監督原監督の表情が一気に変わり、鋭い視線を選手に向け始めます。
「動きや表情を1年間通して見ていくことによって、練習を積んで余裕度が出てきたから、きちんとしたフォームで走ってるな、余裕があるなというのを見るのが仕事」選手の表情やランニングフォームから、それぞれの余裕度を見極め選考の判断材料にしていたのです。
「やっぱ4年生がいいね」 4年生に競り負け2位となった1年生の椙山一颯選手手応えをつかんだ原監督。ここで、4年生に競り負け、2位となった1年生の椙山一颯選手。選手にとってはまさにサバイバル。激しい学内競争がそこにはありました。
「4年生がしっかりと前で走ってくれて頼もしい。(泣いていた)椙山選手が良かったですし、4年生+α、誰を使っていくか。若干1名2名どうしようかな。この日の練習でほぼ固まってきた」原晋監督の采配は?
青山学院大の区間エントリーそして、先月1日に区間エントリーが公表されました。4年生が2区から5区までの4区間、当日のメンバー変更は3人までで、補欠に入っているエースの4年生・黒田選手がどこかの区間に入ってくることが予想されます。
全日本では前半から流れに乗り遅れないように、4年生を多くパズルしてきたようです。ちなみに、この区間エントリーがチーム内で発表されたのは大会の1週間前。これは通常よりもかなり早かったそうです。
今年は学内選考が例年より激化。早くメンバー発表することで選手が疲弊しすぎるのを防ぐという狙いがありました。原監督がどんな采配をしてくるのか注目です。
(「報道ステーション」2025年10月31日放送分より)
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