プロ野球・阪神タイガースの近本光司外野手(31)が来季も縦じまのユニホームを着ることになった。今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず、残留が決まった。
FAの申請期限だった11日、近本は午前中から球団と交渉を続けた。午後8時過ぎに報道陣の前に姿を現して、残留を表明。「甲子園で7年やってきて、ファンの歓声や、そのなかで野球をするというすばらしいことを、これからも続けたい。安定して常に期待に応える選手でいたい」と話した。球団とは新たに複数年契約を結んだ。
決断前にはチームメートとも話したといい、「『こうした方がいいよ』とかは選手それぞれ言っていましたけど、それも踏まえて自分の意思で、自分が決めた決断です」ときっぱり。「最終的には、来年からまた頑張ろうというモチベーションを持ってやることを決めた。また来年が楽しみだなと今、思っています」と笑顔で語った。
最後にファンへ向けて「年齢を重ねるにつれて体も変わってくると思うけど、それも僕の野球人生だと思う。色々なことにチャレンジして失敗もすると思うけど、それもきっと温かく見守ってくれると思うので、僕は僕らしくやりたい。また皆さんと優勝して喜びを分かち合えるように、僕も一から頑張っていきます」などと話した。
近本は兵庫県出身。社高、関学大、大阪ガスを経て、2018年秋のドラフト1位で阪神に入団した。1年目の19年からリードオフマンとして活躍し、159安打を放って長嶋茂雄さんが持っていたセ・リーグの新人記録を塗り替えた。
21年には178安打で最多安打のタイトルを獲得。2年ぶりのリーグ優勝を果たした今季は、4年連続6度目の盗塁王に輝いた。通算7年で944試合に出場し、打率2割8分8厘、1093安打、200盗塁。
昨年オフに球団から複数年契約を提示されたが、単年契約を結んでいた。
10月30日にあったソフトバンクとの日本シリーズ第5戦後には「本当に終わったばっかりなので、まだちゃんと考えられていないし、考える時間もなかった。でも、しっかり自分の意思で、自分の残りの野球人生、しっかり自分で主体的に決めていきたいなと思っています」と話していた。
- トラの1番打者の別の顔 子どもたちへの「ギフト」にこめた原点
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。