【動画】都心の日比谷公園周辺で行われたデフリンピック・オリエンテーリング=井手さゆり撮影

 聞こえない、聞こえにくい選手のための国際スポーツ大会「デフリンピック東京大会」(朝日新聞社など協賛)のオリエンテーリング競技が15日、開会式に先立ち、東京・日比谷公園とその周辺で始まった。初日は男女のスプリント競技が行われた。

 オリエンテーリングは、地図とコンパスを使って地図上に書かれたチェックポイントを順番通りに回り、その早さを競う。この日のチェックポイント数は、男子は25カ所、女子は17カ所。

 選手たちは、日比谷の商業施設が集まるエリアに設けられたスタート地点で、スタートランプの合図とともに竹筒に挿された地図を引き抜いて走り出した。公園に向かうルートは、ビルにつながる階段を駆け上るなど、都心の構造物を生かしたコースが設定された。公園内に設けられたゴール付近には多くの人が集まり、選手たちに手話でエールを送った。

 男子スプリントで日本人最高の10位に入った小嶋太郎は、「走っている間は友達や仲間が応援してくれて、すごくうれしかった。ゴールした後、ちょっと泣いちゃいました。がんばって技術を磨いて、もっともっと上にいきたい」と話した。

 女子スプリントの辻悠佳は、日比谷公園の動画を見て、公園のイメージを頭に入れて臨んだという。今回は立ち入り禁止エリアに入って失格となったが「明日に向かって雰囲気をつかんで、チームとして勝ちたい」と前を向いた。

 表彰台は、男女ともにウクライナの選手が独占した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。