陸上の世界最高峰シリーズ・ダイヤモンドリーグ第14戦は22日、ベルギーのブリュッセルであり、女子5000メートルの田中希実(ニューバランス)は今季自己2番目の14分37秒19で9位だった。男子走り高跳びは真野友博(九電工)が2メートル18で4位。

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自分で動かして勝つ

 女子5000メートルに出場した田中の狙いは明確だった。「自分でレースを動かす」

 イメージは、3週間後に開幕する世界選手権の予選だ。「自分は通過できるかどうかのレベル。どんな展開でも自分で動かして勝ちきりたい」

 飛び出したケニア選手を除く、第2集団の後方で力をためた。仕掛けたのは残り2周だ。

 大集団を引き連れて先頭へ。ラスト1周で次々と抜かされながらも、必死に耐えた。

 14分37秒19は今季の自己2番目。「自分で動かす」という狙いは実行できたが、着順を意識した中で9位。「話にならない。タイムも従来の日本の基準なら喜んで良いが、『日本人の中で』と言っている場合ではない」

 今年はすでに20レース以上に出場した。そのほとんどを海外で過ごした。7月下旬~8月中旬はイタリアで高地トレーニングを実施。世界のカレンダーで動く田中にとって、基準は海外勢との差だ。

 次戦は、東京での世界選手権。「一生に一度の経験になる。競技人生に必要だったと思える大会にしたい」

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