連日、熱戦が続く夏の甲子園。15日に行われた4試合でベスト16が出そろいました。
ヒロド歩美キャスター「第2試合の西日本短大付属と聖隷クリストファーはサウスポー同士の投手戦となりました。松坂大輔さんと見ていきます」
注目左腕同士の投手戦
聖隷クリストファー 高部陸投手 この記事の写真は8枚春夏通じて甲子園初出場の静岡・聖隷クリストファー。先発は今大会注目の2年生エース・高部陸投手です。
1回からランナー3塁とピンチの場面。143キロのストレートで、空振り三振に抑えると、続くバッターはカットボール。2者連続三振で切り抜けます。2回にも、2者連続三振を奪います。
ヒロドキャスター「高部投手のピッチングはどうご覧になりましたか?」 松坂さん
「ストレートがいいですね。ゾーンはアバウトでも球威もキレもあるので押していける。右バッターへのインコースへのストレート。そしてカットボール。これは本当に素晴らしかったです」 西日本短大付属 原綾汰投手
しかし3回です。9番・ピッチャー原綾汰投手に3ベースヒットを許すと、内野ゴロの間に、3塁ランナーがかえり、福岡・西日本短大付属に先制されます。
対する、リードをもらった先発・原投手。コーナーを丁寧につくピッチングで7回まで聖隷打線を無失点に抑えます。原投手の印象は?
松坂さん「原君は高部君と対照的でした。ストレートも変化球もピンポイントでコースをついていくタイプ。見ていても、ここに投げるという意思が分かる感じですね。自分のスタイルがよく分かっている」
そんな原投手から、8回。聖隷クリストファーはチャンスを作ると、3番の武智遥士選手が同点タイムリー。試合終盤で追いつきます。そのウラ。先頭にヒットを許した高部投手、対するは4番・佐藤仁選手です。勝ち越しタイムリーを打たれ、これが決勝点。敗れた聖隷クリストファー。西日本短大付属が、2年連続の3回戦進出を決めました。
ヒロドキャスター「見ごたえのある投手戦となりましたね」 松坂さん
「2人ともタイプの違うピッチャーだったが、それぞれいいところが出ていた。そして2人とも無四球で終えたところも素晴らしかった」 ヒロドキャスター
「高部投手に関しても8回116球9奪三振。来年も楽しみです」 広告 甲子園が似合う「チャンスでヒヤマ」
甲子園が似合う「チャンスでヒヤマ」
東洋大姫路 14年ぶり3回戦進出兵庫・東洋大姫路は1点リードの3回。チャンスで4番、白鳥翔哉真(ひやま)選手。左中間を破るタイムリー。岩手・花巻東を突き放します。
6回、さらに8回。お父さんが元阪神・桧山進次郎さんのファンだったことから名づけられた白鳥翔哉真選手。3安打4打点の活躍で東洋大姫路を14年ぶり3回戦進出へと導きました。
九州勢対決 満塁のゆくえ
明豊が九州勢対決を制し2回戦突破大分・明豊は佐賀北との九州勢対決。0対0のまま迎えた5回、満塁のチャンスで8番、辻田拓未選手。今大会自身初ヒットが走者一掃の決勝タイムリー。明豊が九州勢対決を制し2回戦突破です。
松坂注目 躍動する2年生投手
県立岐阜商業 柴田蒼亮投手16年ぶり3回戦進出がかかる県立岐阜商業。1点リードの7回、先発の2年生エース・柴田蒼亮投手がランナー2塁のピンチを招きます。東海大熊本星翔の平仲孝輔選手にタイムリーを許し、同点とされます。
それでも8回チャンスで1番・駒瀬陽尊選手。勝ち越しタイムリー。打線が奮起します。
しかし、そのウラ柴田投手が一打同点のピンチ。今度はしのげるか。変化球で空振り三振。柴田投手がナインの奮闘に応えます。
そして、9回のマウンドへ。この日の134球目。1点のリードを守り抜いた柴田投手は2試合連続完投。県立岐阜商業、接戦を制しました。
松坂大輔さん 大越健介キャスター「大会も後半に入ってきていますけれども、取材を続けるなかでこの大会の特徴は感じますか」 松坂さん
「目立つのが2年生ピッチャーの活躍ですね。きょう試合には敗れましたが、聖隷クリストファーの2年生エースの高部君。そして、花巻東の萬谷君。素晴らしいピッチングを見せてくれましたし、きょうベスト8に進出を決めた県立岐阜商業の柴田君はこれで2試合連続完投。スタミナもあるんですが、良さの1つがインコースに投げ切れるところなんです。メンタルが強くないと投げ切れないし、そこに投げられるという技術に対して自分も自信があるんだなと見てて思いましたね。次の試合も楽しみですし、敗れた2年生の来年も楽しみですね」 広告 140km/h超投手が51人
140km/h超投手が51人
今大会140キロ以上を記録した投手51人 ヒロドキャスター「そして、ピッチャーに関してこんなデータがあるんです。『51人』。何かといいますと、今大会140キロ以上を記録した投手がこんなにいるということです」 松坂さん
「本当にすごいですし、僕らの時代では考えられない数字ですよね。まず僕らが目指したのは140キロなんですけど、今の時代は150キロですからね」 ヒロドキャスター
「なぜ球速アップにつながっているのか取材してみました」 沖縄尚学 比嘉公也監督 沖縄尚学 比嘉公也監督
「情報が豊富で誰でも手に入るところが一番大きいのかなと思います。自分の心が動いているので、自分で調べている。そういう子って伸びると思います」 ヒロドキャスター
「それもある意味、急速アップにつながってくるというところですかね」 比嘉監督
「そういう心がある子は伸びるんじゃないかなと思います」 ヒロドキャスター
「大会前に沖縄尚学にお邪魔したんですが、ブルペンにデータを計測する機器が置いてあって、練習中に常に動画の撮影をしていつでも可視化できるようにしていました。比嘉監督はそういった学校が増えているのも要因の1つじゃないかと話していましたね」 松坂さん
「お手本になる映像を見て練習するということはすごく大事ですし、僕らの時は野球中継を見て、それを頭の中でイメージして練習していたんですよね。今は動画でいくらでもあって、それを見ながら練習することができる。これは、自分たちがその動きを目指すという意味ではイメージがしやすくなるので、そういうものがスピードアップの要因につながっているんじゃないかと思います」 大越キャスター
「ただ、動画情報が多い分だけ、その中から自分がどうしていこうかというものを選び取るというか、そういうクレバーさというのも必要になってくるんじゃないですか」 松坂さん
「比嘉監督もそういう心がある子は伸びると言っていましたが、本当にその通りだと思います」 ヒロドキャスター
「比嘉監督は、監督の役割の1つに、情報がたくさんあるなかで、ここは違うんじゃないかとストップをかける役割も大事だというふうに話されていました」
(「報道ステーション」2025年8月15日放送分より)
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