アンドエスティHD(旧アダストリア)は17日、子会社で外食中堅のゼットンの元男性社員が会社の資金約1億7000万円を着服していたと発表した。同社は元社員を懲戒解雇し、業務上横領で警視庁への刑事告訴も検討している。
アンドエスティHDによると元社員は50歳代で財務経理部門の責任者だった。元社員は2020年〜25年、ゼットンの口座から複数回、現金を引き出して着服した。7月に別の社員からの内部通報で調査を始め、不正が発覚した。元社員は着服を認めている。
不正を受け、アンドエスティHDは木村治社長ら同社とゼットンの幹部計5人の月額報酬を3カ月間10%減額する。このほか、ゼットンの鈴木伸典会長は代表取締役を辞任し、取締役へ降格とする。横領は4年以上にわたって続いており、グループ内の管理体制に不備があったとして経営責任を明確にする。
アンドエスティHDは「このような事案が発覚したことを厳重に受け止める。関係者の皆様に深くおわび申し上げる」とコメントした。

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