TDKが発表したMLCCの新製品

TDKは18日、電気の流れを安定させる積層セラミックコンデンサー(MLCC)の新製品を発表した。電気を蓄える能力を高め、従来品と比べて基板への実装面積を66%削減した。多くの電気をやり取りする必要がある電気自動車(EV)やEV充電器への搭載を想定する。高い電圧や大電流に耐えられる部品として供給し需要を取り込む。

MLCCは電極に金属を使っている一般品と、金属に樹脂層を組み込んで耐久性を高めた製品に大別される。樹脂層を入れることで壊れにくくなるため、耐久性が求められる車載用に向く。独自構造で電気抵抗を抑えた樹脂電極品「CNシリーズ」で、新製品を追加した。

長さ3.2ミリメートル、幅2.5ミリメートル、高さ2.5ミリメートルで、1000ボルトの電圧に対応する。従来品では3つのMLCCが必要だったが、1つで同様の性能を出せるようにして実装面積を66%減らす。部品数の削減や小型化につなげる。

9月から量産を始めた。サンプル価格は車載向けで1個100円。まずは月100万個を生産する。将来的に消費電力が増えているAI(人工知能)サーバーへの採用も視野に入れる。

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